FXニュース:米連邦公開市場委員会 (FOMC) 開始
2023年6月13日東西FXニュース – 2023年06月13日
文/八木 – 東西FXリサーチチーム
主な点:
- 今夜米消費者物価指数 (CPI) 発表
- イベント週の調整と様子見ムード
- 日経平均株価が1990年以来の高値
- 英雇用指標発表と英インフレ予想
今日2023年6月13日火曜日の日本の東京外国為替市場の9時から17時頃までの外為取引時間の対ドル円相場の為替レートは、円の安値139円66銭前後から高値139円32銭前後の値幅約34銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は139円50~51銭付近と、前日同時刻の前東京終値比と同じ横ばいレンジであった。
今日の為替相場の値動き要因と世界FX市場のトレンド動向はまず、昨夜の英国ロンドン外国為替市場でドル円はイベント前の持ち高調整などで一時139円7銭付近の日通しの円の高値でドルの安値を記録したが、続いて始まった米国ニューヨーク外国為替市場では、先週末の安値の139円3銭手前がテクニカル分析的なサポートラインになったことや、米国ニューヨーク債券市場で米国債の入札予定があったために、入札前の持ち高調整の米国債売りで米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時3.79%付近に上昇し、日米金利差拡大時の円売りドル買いでドルが円相場で反発した。
米国現地時間で本日13日から14日 (日本時間では時差で今夜から15日の午前3時頃まで) に、米国連邦準備制度理事会 (FRB) が米国の新政策金利や金融政策を決定する米国連邦公開市場委員会 (FOMC) を開催するが、今月6月は米国政策金利を据え置く市場予想が今日のフェッドウォッチ (CME FedWatch Tool) でも75.8%の予測率で優勢であるものの、来月7月には再び米国利上げを再開する可能性があり、米国利上げ見送り (スキップ) の市場予想が高まっていることも、円売りとドルの買い戻しの要因になっていた。
それに対して、今週15日から16日に予定されている日本銀行 (日銀 / BoJ) の金融政策決定会合では、金利抑制の大規模緩和の金融政策を維持する市場予想が優勢であることから、日米金利差拡大時予想による円売りドル買いも入った。
同時進行の米国株式市場では、米国株価続伸時の安全資産の米国債売りによる米国長期金利上昇による日米金利差と、米株高時のリスク選好のリスクオンの低リスク通貨の円売りも相まったため、今朝午前2時過ぎにはドルは円相場で一時139円76銭付近の米国市場および昨日の日通しでの円の安値でドルの高値を記録した。
ただし、今朝未明の午前3時に発表された最新米国経済指標の5月の米国月次財政収支が前回の1762億ドルと市場予想の-2360億ドルに対し-2403億ドルに低下したことや、140円台手前のドルの高値感が意識される139円台後半からは、日米の金融政策のイベント前の持ち高調整やイベントリスクによる短期での利益確定のドル売りの抵抗が入り始め、市場後半には持ち高調整後の買い控えや様子見のやや横ばいに近い値動きに転じた。
今夜この後の13日の夜の翌米国市場では、米国連邦準備制度理事会 (FRB) が金融政策を決定する上で重視しているデータの最新の米国重要経済指標の5月の米国消費者物価指数 (CPI) の発表予定を控えているほか、続いては、14日の米国卸売物価指数 (PPI) の発表予定と米国連邦公開市場委員会 (FOMC) 2日目の後の米国新政策金利発表と声明、そして半時間後からのパウエル議長の発言予定などの重要イベントがあるため、結果が分かるまでのイベントリスクによるドルの買い控えや様子見ムードもあり、横ばいに近い小幅な値動きになっていた。
そのため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場のドル円相場は、円の高値は139円10銭前後から安値139円76銭前後の値動きで、今朝6時頃のニューヨーク終値を139円60銭付近の前営業日同時刻の前ニューヨーク終値比で約20銭の円安ドル高でつけていた。
今朝8時50分には日本の最新経済指標の発表があり、4〜6月の四半期法人企業景気予測調査の大企業製造業業況判断指数 (BSI) は、前回の-10.5に対し-0.4に低下幅を縮めたほか、大企業全産業業況判断指数 (BSI) では前回のマイナス圏の-3.0からプラス圏の2.7に上昇し、日本景気好感による円買いで、今朝9時頃の日本の東京外国為替市場の開場時にはドル円は一時139円39〜40銭付近を記録した。
しかし、今朝9時55分の日本市場の仲値決済に向けては、日本企業の輸入実需の円売りドル買い注文で円相場は再び下落し、午前10時22分頃に一時139円66銭付近の今日の日本市場での円の安値でドルの高値を記録した。
ただし、高値後のドルには輸出企業の円買いドル売りや、今夜の米国重要経済指標の米国消費者物価指数 (CPI) の発表や、今夜から始まる米国連邦公開市場委員会 (FOMC) のイベントリスクによる短期の利益確定売りや持ち高調整の抵抗が入って対ドル円相場が反発し、今日の日本時間の時間外取引で米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時3.72%台に低下した際の日米金利差縮小時の円買いドル売りもあり、昼の12時32分頃には、一時139円32銭付近の今日の日本市場での円の高値でドルの安値を記録した。
その一方で、同時進行中だった今日の日本の株式市場では、昨夜の米国株価上昇の影響や、最近の中国株低下時の日本株買いのアジアと世界市場のトレンドなども相まって、日経平均株価 (Nikkei 225 / JP225) が大幅に上昇し、1990年7月以来のおよそ33年ぶりの3万3000円台に乗せたバブル崩壊後の高値記録を更新したため、今日の日本市場の円の高値圏からは日米株高時のリスクオンの低リスク通貨の円売りが対ドルやクロス円でも強まり、午後は円相場でドルが再び上昇し、昼頃の下げ幅を縮めた。
午後15時15分には、今日の日経平均株価 (Nikkei 225 / JP225) は、3万3018円65銭の前日比584円65銭高の終値で大引けし、前日比で1.8%の上昇率を見せ、3営業日連続で続伸した。東西FXで扱う海外FX会社でも日経平均株価 (Nikkei 225 / JP225) を指数 (インデックス) として買える会社があるが、最近の世界市場では日米欧のイベントリスクによりFX市場が様子見になった際に、代わりに株式や指数が買われた様な値動きも見られた。
今日の日本市場では米国長期金利低下時の円買いドル売りと日本株上昇による低リスク通貨の円売りが主要通貨に対して起きたために小幅域でも売買が交錯したが、午後からの欧州英国市場の参入では、ドル円はイベント前のさらに横ばいに近い小幅な値動きで推移した。
そのため、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円相場の終値は139円50~51銭付近と、昨夜17時の前東京終値比と同じ値段の横ばいレンジになった。
今夜この後には、日本時間で21時半に最新の米国重要経済指標の5月の米国消費者物価指数 (CPI) とコア指数の発表を控え、市場では注目が集まっている。また、26時には米国30年債の入札予定もある。そして、何よりも今夜から始まる2日間の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の後の結果発表への様子ムードが高まっている。
一方、欧州ユーロは、今夜17時の今日の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は150円63~65銭付近で、昨夜17時の前東京終値比で約40銭の円安ユーロ高であった。
主な原因は、日米欧株上昇時のリスクオン市場での低リスク通貨の円売りユーロ買いや、日欧金利差拡大予想などが、ユーロ円の為替相場の値動きに影響を及ぼしていた。
ユーロドルは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.0796〜1.0800ドル付近で、昨夜17時の前東京終値比で約0.27セントのユーロ高ドル安であった。
主な原因は、欧州よりもイベントリスクが1日近いドルの持ち高調整と買い控えや様子見の値動きに加えて、欧州利上げ継続予想によるユーロ買いドル売りも影響を与えていた。
今日の午後に発表された欧州ユーロ圏のドイツの最新経済指標の5月の独消費者物価指数 (CPI) の改定値は、前回と市場予想一致の横ばいで、欧州利上げ予想が継続した。
今夜18時に発表された6月ZEW景況感調査では、欧州ユーロ圏総合は前回の-9.4に対し-10.0に下げた一方で、ドイツの6月ZEW景況感調査 (期待指数) は、前回の-10.7と市場予想の-13.1に対し-8.5に改善した。
英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は175円25~31銭付近で、昨夜17時の175円60~66銭の前東京終値比では約35銭の円高ポンド安であった。
今日の午後に発表された5月の英国失業率が4.0%から前回修正と同じ3.9%で、失業保険申請件数は大幅低下と堅調で、英国利上げ継続予想が優勢であるが、英国ポンドは昨日の高値圏に近い高値に戻しているが、円相場では昨日の高値後の利益確定売りや持ち高調整の抵抗を交えた後の再上昇となった。
また、持ち高調整の一因は、今夜この後の日本時間で23時頃から、英国中央銀行のイングランド銀行 (BoE) のベイリー総裁の発言予定があり、市場で注目されている。
今日の東西FXニュース執筆終了前の2023年6月13日の日本時間(JST)19時26分(チャートの時間帯は英国ロンドン外国為替市場時間の夏時間 (GMT+1 / BST) 11時26分) の、人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。 。
通貨ペア | JST 19:26の為替レート | 日本市場前営業日17時の前東京終値時間比 |
ドル/円 | 139.51 ~ 139.52 | +0.01 (円安) |
ユーロ/円 | 150.66 ~ 150.67 | +0.43 (円安) |
ユーロ/ドル | 1.0798 ~ 1.0800 | +0.0029 (ドル安) |
英ポンド/円 | 175.36 ~ 175.42 | −0.24 (円高) |
スイスフラン/円 | 153.91 ~ 153.97 | +0.28 (円安) |
豪ドル/円 | 94.52 ~ 94.56 | +0.28 (円安) |
注意:
本ウェブサイトに記載されている全ての情報またリンク先を含めた情報は、情報提供を目的のみとしており、取引投資決定、及びその他の利用目的のために作成されたものではありません。取引投資種、外国為替取引業者の選択、売買価格投資等の全ての最終決定については、利用者ご自身のご判断において行われるようお願い致します。
当社は、当サイトに掲載した情報によって万一閲覧者が被った直接・間接的に生じた損失に関して一切責任を負わないものとします。また、当社および当社に情報を提供している第三者は一切責任を負うものではございませんので ご了承ください。万が一、当サイトの提供情報の内容に誤りがあった場合でも、当社は一切責任を負いません。当社はこのウェブサイトの掲載内容を予告なしに変更または廃止することがございますので、あらかじめご了承おきください。