FXニュース:米FOMC議事要旨発表控え

2023年7月05日
今日2023年7月5日水曜日の日本の東京外国為替市場の9時から17時頃までの外為取引時間の対ドル円相場の為替レートは、...

 

東西FXニュース – 2023年07月05日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米金利予想の新データ待ち
  • 原油先物上昇時のドル売り
  • 日経平均株価のリスクオフ
  • 欧州PMI低下で持ち高調整

今日2023年7月5日水曜日の日本の東京外国為替市場の9時から17時頃までの外為取引時間の対ドル円相場の為替レートは、円の安値でドルの高値144円73銭前後から円の高値でドルの安値144円33銭前後の値幅約40銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は144円37~39銭付近と、前日同時刻の前東京終値比で約12銭の円高ドル安であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と世界FX市場のトレンド動向の分析はまず、日本時間で昨夜の英国ロンドン外国為替市場では、市場後半が重なる昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場がアメリカ合衆国の独立記念日 (Independence Day) の祝日休場で、米ドルの現地需要や市場トレンドの方向性を決める最新米国経済指標の発表などがなく、全体的な取引量や流動性も減少していたため、世界FX市場からの持ち高調整の値動きが中心になっていた。

ただし、昨夜に原油先物価格が一時上昇したことを受けて、資源国通貨の豪ドルなどが買われて世界的に流動性の高いドルが売られた影響が他の主要通貨である円相場にも波及し、昨夜23時半頃に一時144円20銭付近の欧米市場での円の高値でドルの安値を記録した。

昨日はオーストラリア準備銀行 (RBA) が豪州政策金利の据え置きを決めたものの、声明文では今回の利上げ見送り後の再開の可能性も示唆していたために、それまでの豪利上げ継続予想に反した金利据え置きの発表時には一時は豪ドルが主要通貨に対して売られたものの、その後には買い戻しが入り、資源国通貨として円やドルに対して上昇していた。

しかし、米国が祝日で市場の方向性を決めるファンダメンタル・ニュースや現地需要に乏しい米国市場該当時間の世界市場では、テクニカル分析で前日安値の143円99銭付近がサポートラインとして意識され、その手前からは安値のドルの買い戻しや日米の金融政策の方向性の違いにより日米金利差拡大予想の押し目買いが入り始め、今朝未明の午前3時頃には一時144円54銭付近に買い戻された。

しかし、その一方で、145円台に向けては日本政府と日本銀行 (日銀 / BoJ) の為替介入への警戒感などもあり、また祝日明けの今夜この後の翌米国市場では、米国連邦準備制度理事会 (FRB) が前回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) 議事要旨を発表する予定があり、また今週に予定されている米国雇用統計などの最新データの発表予定イベントもあるため、ドル円には持ち高調整や様子見の横ばいに近い値動きも入った。

そのため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場相当時間の世界FX市場の対ドル円相場は、円の高値でドル安値の144円20銭前後から円の安値でドルの高値の144円54銭前後の値動きで、今朝6時頃のニューヨーク終値相当時間は144円47銭付近で、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値比では約21銭の円高ドル安をつけていた。

今朝9時からの今日の日本の東京外国為替市場では、今日は5日で日本企業の貿易決算日が集中しやすい「5と10が付く日の五十日 (ごとおび、またはゴトービ) 」であったため、今朝9時55分の仲値決済に向けては、今夜に祝日明けで再開予定の主要貿易国である米国市場に向けた輸入実需の円売りドル買い需要が優勢で、今朝9時には早朝のオセアニア市場を経て144円41銭付近で始まったドルは、円相場で144円台後半に向かって上昇した。

今日も日経平均株価が続落しており、一時前日比で100円を超える大幅安になった時には低リスク通貨の円が買われる抵抗が入ったが、小幅安に転じると円売りドル買いに転じた。 今日の午後15時15分に日経平均株価は3万3338円70銭の前日比83円82銭安の-0.25%の終値で大引けした。

日米金利差拡大予想も根強く、今週に発表予定の最新米国重要経済指標などのデータ待ちの様子見や持ち高調整も混じる中で、小幅な値動きながらもドルは午後にも円相場で上昇し、16時5分頃に今日の日本市場の円の安値でドルの高値の一時144円73銭付近を記録した。

しかし、夕方には欧州英国市場の本格参入もあり、日本市場でも145円台に近づいたことで日本政府や日本銀行 (日銀 / BoJ) の為替介入への警戒による利益確定売りや、今夜この後には米国連邦公開市場委員会 (FOMC) 議事要旨発表のイベントなどを控えていることもあり、イベント前の持ち高調整などで、市場高値後のドルには利益確定売りが強まり、安値の円買いの持ち高調整も日本市場終盤には特に強まり、終値の今夜17時の直前には一時144円33銭付近の今日の日本市場での円の高値でドルの安値を記録した。

そのため、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円相場の終値は144円37~39銭付近で、昨夜17時の前東京終値比では約12銭の円高ドル安になった。

さらに、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、今夜18時40分頃に一時144円20銭付近の日本市場の円の高値でドルの安値の記録を更新している。

今夜この後には、祝日明けの米国市場で日本時間23時に最新米国経済指標の5月の米国製造業新規受注の前月比が発表されるほか、27時 (午前3時) には、重要度が特に高く世界的な注目を集める6月13日〜14日開催分の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) 議事要旨の発表イベントが予定されている。内容によっては、今後の市場予想に影響を与える可能性がある。

また、明日未明の5時頃からは、米国連邦準備制度理事会 (FRB) メンバーで次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) でも投票権を持つ米国ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁の発言予定も注目されている。

また、明日の夜にも、米国ADP雇用統計や米国ISM)非製造業景況指数、JOLTS求人、そして金曜の夜には米国雇用統計などの重要度の高い米国経済指標データの発表予定が相次ぐため、ドルにはイベント前の持ち高調整に加えて様子見の動きなどが混ざっている。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の今日の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は157円11~13銭付近で、昨夜17時の前東京終値比では約42銭の円高ユーロ安であった。

ユーロドルは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.0881~1.0883ドル付近で、昨夜17時の前東京終値比で約0.21セントのユーロ安ドル高だった。

主な原因には、昨夜の米国市場が休場であったため、欧州ユーロの利益確定や持ち高調整の売りが影響を及ぼしたほか、今日の夕方に発表された欧州ユーロ圏総合の6月の欧州サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) の改定値が市場予想以下であった影響などがあった。

今日の夕方16時50分に発表された欧州ユーロ圏の最新経済指標のフランスの6月仏サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) の改定値は前回と市場予想通りの48.0の横ばいで、16時55分のドイツの6月独サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) の改定値も前回と市場予想一致の54.1であったが、17時に発表された欧州ユーロ圏総合の6月欧サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 改定値は前回と市場予想の52.4に対し52.0に低下していたことで、世界的に流動性が高い安全資産のドルや低リスク通貨の円に対する今日のユーロ安の原因となっていた。

続いて今夜18時に発表された欧州ユーロ圏総合の5月の欧州卸売物価指数 (PPI) も、前月比が前回の-3.2%と市場予想の-1.8%に対し-1.9%で、前年同月比も前回の1.0%と前回修正の0.9%と市場予想の-1.3%に対し-1.5%と想定以上に鈍化していたことを受けても、欧州中央銀行 (ECB) 理事会のタカ派の欧州利上げ長期化予想がやや弱まったことで、利益確定や持ち高調整が入りやすくなっていた。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は183円52~58銭付近で、昨夜17時の183円42~48銭付近の前東京終値比では約10銭の円安ポンド高であった。

主な要因は、日英金利差拡大予想で今年の円安ポンド高記録を更新した英国ポンドには歴史的な高インフレの継続による英国景気懸念が抵抗要因であったが、今夜17時半に発表された最新英国経済指標の6月の英国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) の改定値は、前回と市場予想通りの53.7の横ばいであった。

また、前回に英国中央銀行のイングランド銀行 (BoE) とノルウェーの欧州周辺地域の産油国2カ国が0.5%の大幅利上げに踏み切ったことで、日本銀行 (日銀) の大規模緩和金融政策継続で金利抑制方向の日本との金利差も拡大しており、日英金利差拡大による円売りポンド買いの影響も続いていた。

ただし、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、欧州ユーロに連動した利益確定や持ち高調整の抵抗が強まり、今夜19時台には前日比で横ばいレンジや僅差で円高ポンド安にも転じている。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2023年7月5日の日本時間(JST)19時6分(チャートの時間帯は英国ロンドン外国為替市場時間の夏時間 (GMT+1 / BST) 11時6分) の、人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペア JST 19:06の為替レート 日本市場前営業日17時の前東京終値時間比
ドル/円 144.28 ~ 144.29 -0.21 (円高)
ユーロ/円 157.14 ~ 157.16 -0.39 (円高)
ユーロ/ドル 1.0890 ~ 1.0892 -0.0012 (ドル高)
英ポンド/円 183.41 ~ 183.47 -0.01 (円高)
スイスフラン/円 160.57 ~ 160.63 -0.58 (円高)
豪ドル/円 96.27 ~ 96.31 -0.23 (円高)


注意:

本ウェブサイトに記載されている全ての情報またリンク先を含めた情報は、情報提供を目的のみとしており、取引投資決定、及びその他の利用目的のために作成されたものではありません。取引投資種、外国為替取引業者の選択、売買価格投資等の全ての最終決定については、利用者ご自身のご判断において行われるようお願い致します。

当社は、当サイトに掲載した情報によって万一閲覧者が被った直接・間接的に生じた損失に関して一切責任を負わないものとします。また、当社および当社に情報を提供している第三者は一切責任を負うものではございませんので ご了承ください。万が一、当サイトの提供情報の内容に誤りがあった場合でも、当社は一切責任を負いません。当社はこのウェブサイトの掲載内容を予告なしに変更または廃止することがございますので、あらかじめご了承おきください。