FXニュース:米住宅着工前月比が低下

2024年10月21日
FXニュース:米住宅着工前月比が低下

 

東西FXニュース – 2024年10月21日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米住宅着工許可件数減少
  • 米ダウ工業株最高値続伸
  • 日銀金利警戒の日本株安
  • 米長期金利反落後の反発

今日2024年10月21日月曜日の日本の東京外国為替市場の9時頃から17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の149円8銭付近から、円の高値でドルの安値の149円85銭付近の値幅約77銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は149円82〜83銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の150円8〜10銭付近の前東京終値比では約26銭の円高ドル安であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) のマーケット・トレンドの動向と分析はまず、先週の日本市場終了後の英国ロンドン外国為替市場では、先週金曜日の夜17時4分頃にドルは円相場で一時150円16銭付近に買われていたが、時差でこの時間はまだ英国現地の朝であったため、現地未明にあたる先週金曜日の日本時間の朝に日本政府の三村淳財務官が「投機的な動きも含めて、為替市場の動向を高い緊張感を持って注視していく」と発言し、日本政府と日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の為替介入への警戒感を市場に再意識させる円安牽制の口先介入を受けた円買いが起きたというニュースに続き、先週金曜日の夜19時過ぎにも一部報道が「日銀 (BoJ) は今後の追加利上げの可能性を、排除せず」と関係者が伝えたというニュースが話題になり、先週金曜日の夜19時10分頃にも再び円買いが入ったため、対ドルの円相場は一時149円57〜58銭付近に一時反発したが、「日銀 (BoJ) は今月の追加利上げの必要性は乏しいとの認識」との補足があり、当面の間の日米金利差予想ではドルは円相場で先週金曜日の夜20時38分頃には一時150円10銭付近と、前東京終値と同レベルに買い戻されるという「往って来い」を見せていた。

そのため、英国ロンドン外国為替市場の後半にあたる先週金曜日の夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時150円0銭付近の始値で、海外市場を狙った150円台の為替介入警戒感ではやや上値が重くなっていたが、債券市場では前市場で米国経済指標が軒並み上振れしていた影響で米国経済のソフトランディング (Soft landing / 軟着陸) への期待感から安全資産の米国債売りが先行したため、先週金曜日の夜21時15分頃に米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利は一時4.112%付近に上昇しており、債券利回りを受けた日米金利差拡大の影響では、この時間にドルは円相場で一時150円8銭付近と米国市場の円の安値でドルの高値を記録していた。

しかし、先週金曜日の夜21時30分に発表された米国住宅関連の最新米国経済指標の9月の米国住宅着工件数は、年率換算件数は前回の135.6万件と市場予想の135.0万件に対し135.4万件と前回よりはやや低下したものの市場予想を上回っていたが、前月比は前回9.6%が前回7.8%に下方修正されたほか、市場予想の-0.4%を下回る-0.5%とマイナス圏に低下し、先行指標となる9月の米国建設許可件数も、年率換算件数は前回147.5万件が前回147.0万件に下方修正されたことに加えて、市場予想の146.0万件を下回る142.8万件に低下し、前月比も前回の4.9%が前回4.6%に下方修正されただけでなく市場予想の-0.7%を下振れする-2.9%とマイナス圏に転じたことで、米国景気懸念が燻り始めたことでは安値からの安全資産の米国債買いが起き、米国債券価格上昇に伴う利回り低下の影響で、米国ニューヨーク債券市場では米国長期金利は上昇後の反落に転じ、先週金曜日の夜23時45分頃には一時4.071%付近に低下したため、債券利回りを受けた日米金利差縮小時の円買いドル売りが優勢になった。

米国主要企業の決算報告シーズンの影響もあり、前市場で史上最高値を続伸後の米国ダウ工業株が、先週土曜日の午前1時半過ぎまでは利益確定売りや持ち高調整の影響などがあり、前ニューヨーク終値比のマイナス圏でまだ推移していた影響もあり、この時間には安全資産の米国債買いの影響による債券利回りを受けた日米金利差縮小時の円買いドル売りだけでなく、米国ニューヨーク株式市場からのリスク回避のリスクオフ (Risk-off) でも低リスク通貨の円買いが入っていたことでは、同時進行中だった英国ロンドン外国為替市場で世界最大規模のロンドン・フィキシング (London Fixing) 終了後の終盤には前市場で主要通貨に対して数ヶ月ぶりの高値を記録後のドルは利益確定や持ち高調整で売られやすかったため、先週土曜日の午前1時54〜55分頃にドルは円相場で一時149円36銭付近の米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、最近の米国主要企業の好調な決算報告の数々を受けて、米国ニューヨーク株式市場では、利益確定後の株の買い戻しが入り始めたことでは株価が反発上昇し、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株30種平均 (Dow Jones Industrial Average) は連日で史上最高値を続伸し、世界的な国際ハイテク企業の比率が高い米国ナズダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) も前営業日比で大幅続伸の終値に向けたほか、前終値では僅かに小幅安を記録していた米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) も反発上昇して高値の終値に向かうなど、米国主要株価三指数が揃って上昇の終値をつけたことでは、株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) の低リスク通貨の円の利益確定売りや持ち高調整が入ったことでは、ドルは円相場で149円台後半に買い戻された。

ただし、150円台では為替介入への警戒感なども燻っていたことや、米国住宅関連の最新経済指標の弱含みを受けた安全資産の米国債買いの影響では、米国ニューヨーク債券市場では一時低下後の米国10年債の利回りが指標の米国長期金利は先週土曜日の朝6時頃のニューヨーク終値時点でも一時4.082%付近と戻りが重かったことでは、前日よりも債券利回りを受けた金利差トレードでは日米金利差縮小時の円買いドル売りの影響も続き、ドルは円相場で149円台中盤付近に押し戻される抵抗も入った。

このため、先週金曜日の夜から土曜の朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の安値でドルの高値の150円8銭付近から、円の高値でドルの安値の149円36銭付近の値幅約72銭で、先週土曜日の朝6時頃のニューヨーク終値は149円53銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の150円21銭付近と比べると約68銭の円高ドル安をつけて、週末を迎えていた。

週明けの今朝早朝のアジア・オセアニア市場に続き、今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時149円60〜61銭付近の始値であったが、今朝の東京株式市場では、先週金曜日の夜の日本市場終了後の一部報道で日銀 (BoJ) の今後の追加利上げ方向の維持が話題になったことなどで、国内金利上昇への警戒感が週明けに先行したことでは、今日の日経平均株価が前営業日比のマイナス圏から始まり下落したことを受けて、日本株価下落時のリスク回避のリスクオフの影響で、国内第一安全資産の低リスク通貨の円が買われて対ドルの円相場が上昇し、午前の部の終盤では一時反発を見せたものの、今朝の日本市場の仲値決済後には国内輸出企業の円買いドル売りが観測されていたことや、今日の日経平均株価は午後の部には再び反落して始まったため、窓開き下落の午後の部が始まった昼の12時33分頃には低リスク通貨の円買いの勢いが増し、対ドルの円相場は一時149円8銭付近の上昇し、今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

その後には日経平均株価は下げ幅を縮めたことでは、再び低リスク通貨の円の利益確定売りとドルの買い戻しも入ったが、今日の東京株式市場の終盤には早期の利益確定売りや持ち高調整が入って再反落し、今日の午後15時に日経平均株価は3万8954円60銭の終値をつけ、前営業日比で27円15銭安の小幅安で大引けしたことではこの時間のドル円は149円台前半に留まっていた。

しかし、午後からの欧州市場と英国ロンドン外国為替市場の本格参入が始まるとドルの買い戻しが勢いを増し始めたほか、時間外の米国債取引で米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が再び上昇を始めたことから、債券利回りを受けた金利差トレードの日米金利差拡大時の円売りドル買いが優勢になり、ドルは円相場で下げ幅を縮め始めた。

ただし、今日の夕方には、金利先物市場のデータを基に米国政策金利のフェデラル・ファンド (FF / Federal Funds) レートの市場予想値を算出する米国シカゴ・マーカンタイル取引所 (CME / Chicago Mercantile Exchange) グループのフェドウオッチ (FedWatch) ツールは、次回2024年11月6〜7日に開催予定の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) における米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国利下げ幅の市場予想値を次回0.25%の米国小幅利下げ予想値が一時93.7%付近と、市場で確定値と考えられている70%を超えた優勢の推移を継続している一方で、一部のタカ派の次回の米国金利据え置き予想値は一時6.3%付近に前営業日同時刻よりも低下していたことでは、日本市場時間のドルの買い戻し幅は149円台後半であったことでは、今夜17時の前東京終値比ではやや円高ドル安の東京終値になった。

そのため、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は149円82〜83銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の150円8〜10銭付近の前東京終値比で約26銭の円高ドル安になっていた。

ただし、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利の上昇が続き、今夜19時頃には一時4.124%付近に上昇したため、債券利回りを受けた金利差トレードの日米金利差拡大時の円売りドル買いでは、今夜18時59分頃にドルは円相場で一時150円9銭付近に上昇し、再び先週金曜日の夜17時の前東京終値と同レベルの150円台前半に一時戻すという「往って来い」の値動きなども見せている。

今夜この後には、最新米国経済指標の発表予定があり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜23時に9月の米国景気先行指標総合指数が発表される予定である。

また、世界の株式市場や中東情勢などのニュースの為替相場への影響なども、世界のFXトレーダー達は引き続き注視している。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は162円55〜56銭付近で、先週金曜日の夜17時の162円70〜72銭付近と比較すると約15銭の円高ユーロ安であった。

主な要因は、今日の日経平均株価の下落を受けたリスク回避のリスクオフの低リスク通貨の円買いの影響では、今日の日本市場ではリスク市場に弱い欧州ユーロは円に対して売られやすかった。

また、先週に欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) 理事会が欧州追加利下げを決定後に、次回の欧州追加利下げ予想が市場で浮上していることに対して、日銀 (BoJ) は次回の金利据え置き予想が優勢ではあるが、今後の追加利上げの可能性を維持していたことなどもやや意識されていた。

前回の欧州中央銀行 (ECB) 理事会の欧州追加利下げの要因となった欧州インフレの鈍化傾向も、今日の午後15時に発表された欧州ユーロ圏主要国ドイツの9月の独生産者物価指数 (PPI / Producer Price Index) の前月比が、前回プラス圏だった0.2%と市場予想の-0.2%を下回るマイナス圏の-0.5%に転じていたことでも確認されていた。

ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0847〜1.0849ドル付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の1.0840〜1.0841ドル付近と比較すると約0.07セントの小幅なユーロ高ドル安であった。

主な要因は、先週の米国小売売上高の上振れではドルは欧州通貨などの主要通貨に対して高値を記録後であったため、今日の日本市場では利益確定売りや持ち高調整が入りやすく、今日の東京終値時点では、まだ今夜の米国長期金利の上昇途中であったため、小幅なユーロ高ドル安の東京終値をつけていた。

ただし、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、米国長期金利上昇に伴うドルの買い戻しが入り、今夜19時台にはドル円が150円台に乗せたことに続き、ユーロドルも前東京終値比の横ばいレンジ圏付近に一時戻す値動きも見せていた。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場のポンド円相場の終値は195円12〜18銭付近と、先週金曜日の夜17時の195円89〜95銭付近と比較すると約77銭の円高ポンド安であった。

主な要因は、先週金曜日の午後の9月の英国小売売上高の上振れを受けては、景気要因のインフレ圧が意識されて英国中央銀行のイングランド銀行 (BoE / Bank of England) の英国追加利下げペースも穏やかになる可能性が市場予想に影響を及ぼして前東京終値では英国ポンドは円相場で一時は大幅高になっていたが、今日の日本市場では欧州ユーロ同様に、日経平均株価下落時の低リスク通貨の円買いでリスク市場に弱い英国ポンドが円相場で売られやすくなったことで、利益確定売りや持ち高調整などで英国ポンドは円相場で反落した。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年10月21日の日本時間(JST)19時28分(チャート画像の時間帯は、3月の最終日曜日から10月の最終日曜日まで英国夏時間 (BST / British Summer Time) に1時間の時差変更がされており、今日の日本から時差8時間遅れの英国ロンドン外国為替市場の英国夏時間 (BST / GMT+1 / JST-8) の11時28分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、米国市場でも3月の第2日曜日から11月の第1日曜日までは米国夏時間 (EDT / Eastern Daylight Time / GMT-4 / JST-13) になっている。)

通貨ペア JST 19:28の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 150.01 〜 150.02 −0.07 (円高)
ユーロ/円 162.70 〜 162.71 ±0.00 (レンジ)
ユーロ/ドル 1.0844 〜 1.0846 +0.0004 (ドル安)
英ポンド/円 195.30 〜 195.36 −0.59 (円高)
スイスフラン/円 173.40 〜 173.46 +0.23 (円安)
豪ドル/円 100.25 〜 100.29 −0.51 (円高)

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