FXニュース: 衆院自公大敗過半数割れ

2024年10月28日
FXニュース: 衆院自公大敗過半数割れ

 

東西FXニュース – 2024年10月28日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米経済の軟着陸期待続く
  • 米長期金利上昇時金利差
  • 日政治不透明感の円売り
  • 円安背景に日経平均上昇
  • 今週の日米イベント控え
  • 英先週末米今週末冬時間

今日2024年10月28日月曜日の日本の東京外国為替市場の9時頃から17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の152円76銭付近から、円の安値でドルの高値の153円88銭付近の値幅約1円12銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は153円35〜36銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の151円94〜95銭付近の前東京終値比で約1円41銭の大幅な円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) のマーケット・トレンドの動向と分析はまず、日本政府の円安牽制発言が続いた先週の日本市場終了後の先週金曜日の夜の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、先週金曜日の夜17時に発表された欧州ユーロ圏主要国ドイツの最新経済指標の10月の独IFO (Information and FOrschung) 企業景況感指数が前回の85.4と市場予想の85.6を上回る86.5に上昇したことや、欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) 理事会メンバーのリトアニア銀行 (Lietuvos Bankas) のゲディミナス・シムカス総裁が「0.5%の欧州大幅利下げの根拠は見当たらない」とタカ派発言をしたことを受けた欧州ユーロの買い戻しが対ドルで入っていたほか、月末要因に加えて今年は10月27日が10月の最終日曜日にあたるため、欧州と英国ではサマータイム終了の週末も控えた利益確定や持ち高調整でも現地通貨の欧州ユーロや英国ポンドの対ドルでの買い戻しがあった外貨影響も対ドル円相場に波及したほか、前日などに一時10%超えの2桁台であった次回の米国金利据え置き予想値が1桁台に後退した影響もあり、先週金曜日の夜20時40分頃に米国長期金利が一時4.190%付近に低下したため、先週金曜日の夜20時49分頃にはドルは円相場で一時151円69銭付近と、英国ロンドン外国為替市場での円の高値でドルの安値を記録していた。

続いて、先週金曜日の夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時151円79銭付近で、米国市場では欧州英国市場よりもサマータイムの終了予定日は週遅れの11月3日の11月の第1日曜日にあたるため通常の月末を控えた週末市場であったことではこの始値が米国市場の円の高値でドルの安値となってドルは円相場で反発し、先週金曜日の夜21時25分頃には米国長期金利も一時4.207%付近に反発したこともあり、ドルは円相場で一時152円台付近への再上昇を始めていた。

先週金曜日の夜21時30分には最新米国経済指標の発表があり、9月の米国耐久財受注の前月比は前回の0.0%と前回下方修正の-0.8%市場予想の-1.0%に対し-0.8%と市場予想を上回り、輸送用機器を除くコアの前月比では前回の0.5%と前回上方修正の0.6%と市場予想の-0.1%を上回るプラス圏の0.4%であったことでは、市場予想よりも底堅い米国経済のソフトランディング (Soft landing / 軟着陸) 期待が最意識され、発表時間のドルは円相場で一時152円9銭付近に上昇した。

しかし、市場後半が同時進行中だった今年の欧州英国夏時間最後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、上昇後の米国長期金利がやや反落を見せたタイミングで利益確定や持ち高調整が再び入り、一時152円台に上昇後のドルは円相場で一時151円81銭付近までの抵抗が入ったが、米国市場での米国景気懸念の緩和からは先述のニューヨーク始値で記録していたドルの市場安値は下抜けせずにドルは円相場で底堅い値動きを見せていた。

続いて、先週金曜日の夜23時に発表された最新米国経済指標の10月の米国ミシガン大学消費者態度指数の確報値も前回の68.9と市場予想の69.0を上回る70.5に上昇し、米国経済のソフトランディング期待により米国ニューヨーク債券市場では安全資産の米国債が売られて米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利の再上昇が起きたが、同時進行中の欧州英国市場からのドルの利益確定売りの抵抗を交えていたことでは、発表時のドル円は一時152円4銭付近で、8〜10分後に一時152円11銭付近に揉み合う程度の反応であったが、今年の英国サマータイム最後の深夜のロンドン・フィキシング (London Fixing) の経過後に、欧州市場よりも遅く英国市場が午前2時頃に終了すると抵抗がなくなり、米国市場と世界市場のドルは円相場で上昇トレンドになった。

また、深夜24時20分頃から英国中央銀行のイングランド銀行 (BoE / Bank of England) のアンドリュー・ベイリー総裁の発言があり、前日にも国際金融協会 (IIF / Institute of International Finance) のイベントで英国のインフレについて、「ディスインフレは我々の予想よりも速いペースで起きていると思うが、経済に何らかの構造的変化があったかどうかはなお疑問」としており、5%弱で高止まりを続ける英国のサービス価格のインフレ率が「更に低下する必要がある」と発言していたが、米国市場では欧州と経済圏が近い英国でも追加利下げ予想が優勢で、欧州追加利下げ予想では一部の大幅利下げ予想が後退後にも燻り続けているが、英国追加利下げ予想では0.25%の英国小幅利下げ予想が優勢でそのほかには据え置き予想も出ていたが、欧州ユーロ圏ほどの大幅利下げ予想はないものの11月に英国利下げが起きた場合には続いて12月にも英国連続追加利下げの可能性も排除できないことからは、対ドルで上昇後の欧州ユーロと英国ポンドが欧州英国市場終了後に米国市場で反落を始めた影響が対ドル円相場に波及し、ドルは円相場で152円台に乗せて上昇した。

米国ニューヨーク債券市場では、米国経済のソフトランディング期待の安全資産売りの影響で、米国10年債の利回りが指標の米国長期金利の上昇が続き、先週土曜日の午前4時台には一時4.249%付近に向けて上昇していたため、午前4時7分頃にドルは円相場で一時152円38銭付近と米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

一方、米国ニューヨーク株式市場では、米国長期金利上昇を受けた金利先高感への警戒感などでは、米国主要株価三指数の中でも企業向けローン金利に特に敏感な米国ダウ工業株30種平均 (Dow Jones Industrial Average) が前日に続き大幅な続落の終値に向けたほか、米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) も小幅安になったことでは、一部の株価リスク回避のリスクオフ (Risk-off) による低リスク通貨の円買い戻しの抵抗も入ったが、米国主要企業の好調な決算報告の影響もあって世界的なハイテク企業比率の高い米国ナズダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) は大幅続伸の終値をつけたことでは安全資産や円買いの抵抗は限られた。

また、日本で10月27日に投開票の衆議院選挙を前にして、日本の政治不透明感でも円売りが入ったことで、米国長期金利上昇時の債券利回りを受けた金利差トレードの日米金利差拡大時の円売りドル買いの影響もあり、円安ドル高のニューヨーク終値になった。

このため、先週金曜日の夜から土曜日の朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の151円79銭付近から、円の安値でドルの高値の152円38銭付近の値幅約59銭で、先週土曜日の朝5時55分頃の米国夏時間のニューヨーク終値は152円31銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の151円83銭付近と比べると約48銭の円安ドル高をつけて週末を迎えていた。

週明けの今朝早朝のアジア・オセアニア市場ではニュージーランド市場が祝日休場であったものの、週末にも中東の一部市場が開いていた影響があり、週末の昨夜10月27日日曜日に日本政府の衆議院選挙で自民党と公明党が敗退し議席数が過半数割れとなったニュースを受けて、日本の政治の先行き不透明感から市場の混乱を避けるために今週の日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) 金融政策決定会合での追加利上げ予想の可能性が元々低かったものが更に後退しており、世界市場では円売りドル買いの窓開きが起きて今週の対ドル円相場が始まり、今朝早朝6時過ぎの今週の世界市場の対ドル円相場の始値は一時153円23銭と、前東京終値比で大幅な円安ドル高が進行して始まった。

153円台からは利益確定や持ち高調整の一時抵抗も入ったことでは、今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時152円95銭付近の始値で、今朝9時4分頃には東京株式市場で日経平均株価がマイナス圏から始まったことを受けてはリスク回避のリスクオフの低リスク通貨の円買いが一時先行し、対ドル円相場は一時152円76銭付近の今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、今朝早朝までに進行していた円安を背景にした海外投資家達の日本株買いが入って日経平均株価はすぐに反発し、今朝9時5分頃には日経平均株価がプラス圏に転じたため株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) の低リスク通貨の円売りに転じたほか、時間外の債券市場では米国長期金利が再び上昇を始めていたことでも、債券利回りを受けた日米金利差拡大時の円売りドル買いが続き、ドルは円相場で再び153円台に向けた再上昇を始めた。

今朝9時55分頃の今日の日本市場の仲値決済に向けた日本企業の輸入実需の円売りドル買いに続き、今朝のニュースでも昨日の衆議院選で政治資金裏金スキャンダルが敗因要因となり大敗した自民党と公明党の両党を合わせても215議席に留まることが話題になり、政治資金問題で非公認になった無所属の元自民党当選者を追加公認しても定数465の過半数の233議席に届かないことから、2009年以来15年ぶりの自民・公明両党の過半数割れによる国内政治の不透明感による円売りドル買いが起きており、憲法では衆議院解散選挙から30日以内に国会を召集しなければならないと定めていることから11月26日が期限となった臨時国会に向けた自民党総裁の石破茂首相の首相指名選挙に向けた混乱などが予想される中で、今週10月30〜31日に開催予定されている次回の日銀金融政策決定会合では追加利上げ予想が大きく後退していたことでも、米国長期金利上昇時の日米金利差拡大による円売りドル買いの影響が出ており、今朝10時51分頃には日本市場の時間外の米国債券市場で米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利は一時4.283%付近に上昇していたため、この時間にドルは円相場で一時153円88 付近と、今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

先週に日本政府の財務省の円安牽制が続いていた影響もあり、市場高値後のドルの利益確定売りと市場安値後の円の買い戻しの抵抗も交えたが、153円台の推移が続いたことでは円安ドル高を追い風にした海外投資金の流入が続き、今日の日経平均株価は大幅高になり、前営業日比で一時825円超に高騰したことでは低リスク通貨の円売りの影響が見られたが、東京株式市場終盤には利益確定売りの抵抗で大幅な上昇幅をやや縮め、午後15時台に今日の日経平均株価は3万8605円53銭の終値と前営業日比691円61銭高で大引けしたことでは、市場高値後のドルや外貨の利益確定売りによる円の買い戻しが入っていた。

昨日から欧州英国市場はサマータイム終了後の英国冬時間に入っているため、日本市場への参入が1時間遅れになっており、先週金曜日同様に月末や今週の米国重要経済指標のイベントを控えたドルの利益確定売りが先行して始まったが、英国市場は冬時間には東京終値の頃から始まるようになったので、今日の東京終値は153円台の円安ドル高で終えており、その後の英国市場で152円台にドルが売られる前に今日の日本市場が大幅な円安のまま終了した。

このため、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は153円35〜36銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の151円94〜95銭付近の前東京終値比では約1円41銭の大幅な円安ドル高になった。

なお、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、日本市場で今日の午後16時台に一時4.296%付近に上昇後の米国長期金利が上昇幅を縮小した影響もあり、今夜19時台にはドルは円相場で一時152円46銭付近に上昇幅を縮小している。

この一因は、この時間の金利先物市場のデータを基に米国政策金利のフェデラル・ファンド (FF / Federal Funds) レートの市場予想値を算出することで有名な米国シカゴ・マーカンタイル取引所 (CME / Chicago Mercantile Exchange) グループのフェドウオッチ (FedWatch) ツールでは、次回11月6〜7日に開催予定の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Reserve Board) における米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国利下げ幅の市場予想値は0.25%の米国小幅利下げ予想値が一時96.9%付近と市場で確定値と考えられている70%超えの優勢さを保つ中で、一部のタカ派の次回の米国金利据え置き予想値は一時3.1%付近と先週よりも更に減少していた。

今週の市場では今日から英国冬時間であるが、来週までは米国夏時間と大市場で時差にずれが生じ始めた日であるため、今夜この後の米国市場では、最新米国経済指標の発表予定はないが、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールでは、深夜24時30分の米国2年債の入札予定に続き、26時に米国5年債の入札予定を控えている。

また、今夜ではないが、今週には日銀会合に加えて最新米国重要経済指標発表予定のイベントも控えている。加えて、世界の政治影響や中東情勢などの世界ニュースと株式・債券・コモディティなどの市場の為替相場への影響なども世界のFXトレーダー達が注視している。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は165円67〜69銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の164円48〜49銭付近と比較すると、約1円19銭の大幅な円安ユーロ高であった。

主な要因は、日本の政治不透明感による日銀の追加利上げ予想後退の円売りの影響や、今日の円安を追い風にした日経平均株価の大幅高を受けたリスク選好のリスクオンの低リスク通貨の円売りでドルだけでなく欧州ユーロや英国ポンドも買われていた。

そのため、英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場のポンド円相場の終値は198円83〜89銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の197円7〜13付近と比較すると約1円76銭の大幅な円安ポンド高になった。

ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0802〜1.0804ドル付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の1.0825〜1.0827ドル付近と比較すると約0.23セントのユーロ安ドル高であった。

主な要因は、米国経済のソフトランディング期待が続き、世界的な安全資産でもある米国債が売られた影響で、今日の日本市場では米国長期金利上昇時のドル買いが優勢であった。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年10月28日の日本時間(JST)21時7分(チャート画像の時間帯は、10月最終日曜日に英国夏時間が終了し、来年3月最終日曜日まで日本から時差9時間遅れの英国冬時間の標準時間 (GMT / Greenwich Mean Time) になった英国ロンドン外国為替市場の英国冬時間 (GMT / JST-9) の12時7分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、米国市場では11月の第1日曜日から来年3月の第2日曜日が米国冬時間 (EST / Eastern Standard Time / GMT-5 / JST -14) になるため、2024年11月3日まではまだ米国夏時間 (EDT / Eastern Daylight Time / GMT-4 / JST-13) になっており、今週の世界市場では、欧州市場と英国市場はすでに冬時間であるが、米国市場はまだ米国夏時間である。)

通貨ペア JST 21:07の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 152.57 〜 152.59 +0.63 (円安)
ユーロ/円 165.13 〜 165.14 +0.65 (円安)
ユーロ/ドル 1.0822 〜 1.0824 −0.0003 (ドル高)
英ポンド/円 198.21 〜 198.27 +1.14 (円安)
スイスフラン/円 176.21 〜 176.27 +0.77 (円安)
豪ドル/円 100.82 〜 100.86 +0.06 (円安)

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