FXニュース:今週日米英金融会合控え

2024年12月16日
今日2024年12月16日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の153円32銭付近から、円の安値でドルの高値の153円97銭付近の値幅約65銭で、...

 

東西FXニュース – 2024年12月16日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米輸入物価指数予想以上
  • 米関税強化前インフレ圧
  • 米長期金利一時4.4%台
  • 仏政治懸念緩和買い戻し
  • 日米欧英金利差予想影響

今日2024年12月16日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の153円32銭付近から、円の安値でドルの高値の153円97銭付近の値幅約65銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は153円51〜52銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の152円81〜83銭付近の前東京終値比で約70銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) のマーケット・トレンドの動向と分析はまず、先週の日本市場終了後の先週金曜日の夜21時台の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、時間外の米国債券取引で米国債売りの影響が続き、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.354%付近に向けて上昇したため、債券利回りを受けた日米金利差拡大時の金利差トレードで低金利通貨の円売りと高金利通貨のドル買いが起き、先週金曜日の夜21時1分頃に対ドル円相場は一時153円65銭付近に上昇していた。

先週金曜日の夜21時15〜25分頃にかけて高止まりを続けていた米国長期金利に、世界的な安全資産でもある米国債の買いの戻し影響でやや一時抵抗が混ざったことでは、先週金曜日の夜21時44分頃にドルは円相場で一時153円32銭付近に抵抗が入った後であったことから、欧州市場と英国ロンドン外国為替市場の後半にあたる先週金曜日の夜22時頃から時差で始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時153円45銭付近の始値で、先週金曜日の夜22時15分頃に米国長期金利が一時4.346%付近に抵抗を強めた影響では先週金曜日の夜22時44分頃にはドルは円相場で一時153円25銭付近と、米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、先週金曜日の夜22時30分には、最新米国経済指標の発表があり、11月の米国輸入物価指数の前月比が、前回0.3%から0.1%に下方修正されたものの、市場予想だったマイナス圏の−0.2%を上回るプラス圏の0.1%に上振れし、来年1月の第二次ドナルド・トランプ政権の米国関税強化案による輸入インフレ予想以前から米国輸入物価に市場予想以上のインフレ圧があることが市場で意識されたことで、今週12月17〜18日開催予定の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) における米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国利下げ幅の市場予想値は0.25%の米国小幅利下げ予想値が確定値を上回る優勢さを保つ中でも、来年度の米国利下げペースの鈍化予想が高まったことから、米国長期金利の先高観により米国長期金利が抵抗後の反発と共に更なる上昇に向け始めたことから、ドルも円相場で反発上昇を始めた。

米国ニューヨーク債券市場では、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利の上昇が続き、市場終盤の先週土曜日の朝5時15分頃の一時4.410%付近の一時4.4%台の高利回りに向けており、債券利回りを受けた日米金利差拡大時の円売りドル買いが入ったことに加えて、今週12月18〜19日に開催予定の次回の日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の日銀金融政策決定会合における追加利上げ見送り観測報道が続いた影響で、日米金利差予想の円売りドル買いも続いていたことから、先週土曜日の午前2時32分頃にドルは円相場で一時153円80銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

また、この週末市場では、前日に欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) 理事会が市場予想通り0.25%の欧州小幅追加利下げを発表後に、クリスティーヌ・ラガルド総裁の要人発言で「欧州インフレについては、まだ使命は達成されていない」とやや慎重なタカ派寄りの発言もしていた影響があり、米国インフレ警戒により来年の米国利下げペース鈍化予想が意識されていたこともあり、来年の欧州追加利下げについても、今後の「データ次第」ではあるが、段階的な小幅な欧州追加利下げ予想が優勢になったことで、市場の一部で燻っていた来年の欧州大幅利下げ予想が後退した影響から、午前3時頃までの英国ロンドン外国為替市場の終盤の週末を控えた利益確定や持ち高調整では、日銀 (BoJ) の追加利上げ見送り予想の円売りで、ドル買いだけでなく欧州ユーロの買い戻しも入っていた外貨影響も対ドル円相場に円安圧として波及していた。

加えて、先週金曜日にはフランスのエマニュエル・マクロン大統領が、先日の内閣不信任案を受けて辞任したミシェル・バルニエ首相の後任として、仏自由主義・親欧州主義 (Pro-European) の中道派政党の仏民主運動 (MoDem / フランス語 : Mouvement Démocrate) を率いるフランソワ・バイル仏南西部ポー市長を指名したニュースがあり、仏国民議会の下院でいずれも過半数に達する主力勢力がない政治的混乱の中でも、右翼や左派と対話可能な中道派の仏政界重鎮の選任が一時話題になり、仏政治懸念がやや緩和された時間があったことも、欧州ユーロの買い戻しに影響を与え、ユーロ円も一時161円台後半の大幅な円安ユーロ高を記録後であった。

一方、米国ニューヨーク株式市場では、米国長期金利上昇を受けた企業への貸付ローン金利上昇圧などへの警戒感が続き、米国主要株価三指数の中でも金利に敏感な米国ダウ工業株 (Dow Jones Industrial Average) が一時反発後に早期の利益確定売りが入り始めて反落し、小幅域ながらも連日での続落の終値に向けたほか、米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) も反落して小幅安に向けており、世界的なハイテク企業株比率が高い米国ナズダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) のみ反落後にも反発してプラス圏に転じて前営業日比で小幅高の終値に向けたものの、米国主要株価三指数の中の二指数が下落したことを受けては、米国主要株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) で低リスク通貨の円の市場安値からの買い戻しが入ったことは対ドルの円相場の抵抗となった。

ただし、米国ニューヨーク債券市場では、安全資産の米国債買いの抵抗後にもニューヨーク終値時間の頃の米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利は一時4.401%付近と前営業日比で上昇し、数週間ぶりの高利回りの4.4%台付近であったことでは、日米金利差拡大時の円安ドル高の影響や、今週の日米英金融政策決定会合を控えた当面の間の日米金利差予想の影響が対ドルの円相場に観測されていた。

このため、先週金曜日の夜22時頃から先週土曜日の朝6時55分頃までの米国冬時間の米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の153円25銭付近から、円の安値でドルの高値の153円80銭付近の値幅約55銭で、先週土曜日の朝6時55分頃のニューヨーク終値のドル円は153円65銭付近で、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の152円63銭付近と比較すると約1円2銭の大幅な円安ドル高をつけて、世界市場の週末を迎えていた。

週明けの今朝早朝のアジア・オセアニア市場では、今週の日米英金融政策決定会合のイベント週を控えたイベントリスクで世界的な安全資産の米国債の買い戻しも入った抵抗では、一時4.4%台に上昇後の米国長期金利が4.3%台に向けて反落を始めた影響があり、高値後のドルの利益確定売りと持ち高調整の抵抗も入り始めたため、今朝9時頃から始まった今日の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時153円45銭付近と先週金曜日のニューヨーク始値と同レベルに戻すという金融・証券用語の「往って来い」の始値で、今朝9時5分頃にはドルは円相場で一時153円32銭付近と、今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、日本市場では今朝9時55分の仲値決済に向けた日本企業の輸入実需の円売りドル買いが入り始めたことなどではドルは円相場で反発上昇したほか、米国市場のトレンドを受けた当面の間の日米金利差予想の影響に加えて、今日の午前の部の東京株式市場では日経平均株価が一時はプラス圏で推移を続けていた影響もあり、午後に反落を見せるまでの午前の部のこの時間には日経平均株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) の低リスク通貨の円売りの影響もあり、今朝の午前11時9〜10分頃と11時24〜25分頃にかけて、ドルは円相場で一時153円97銭付近と今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録したが、今週の日米英金融政策決定会合のイベント週に向けた世界的な安全資産の米国債の買い戻しも入っていたことなどから、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が今日の東京終値の頃の一時4.379%付近に向けた反落を続けていたため、ドルは円相場で二度目の高値圏は上抜けせずにテクニカル分析的なダブルトップ (Double Top) の毛抜き天井の売りサインを見せて反落し、上昇幅を縮小し始めた。

今週の日米金融政策決定会合のイベントを控えた早期の利益確定や持ち高調整の抵抗も午後の部で入り始めたことから、今日の午後には日経平均株価も反落してプラス件からマイナス圏に転じ、午後15時30分に3万9457円49銭の終値をつけ、前営業日比12円95銭安の小幅安で大引けしたため、小幅域ながらも日本株価下落時のリスク回避のリスクオフによる国内第一安全資産の低リスク通貨の円が買い戻しも為替相場に影響を及ぼし、今夜17時頃には米国長期金利が一時4.379%付近と先週末の上昇幅を縮小していた影響もあり、午後16時53分頃にはドルも円相場で一時153円47銭付近と上昇幅を縮小していたが、日銀の追加利上げを急がない姿勢が意識されていた市場では、今日の夕方の日本の新発10年国債利回りが指標の国内長期金利は一時1.065%付近の推移であったことでは、債券利回りを受けた日米金利差拡大が続いており、今夜17時頃からの英国ロンドン外国為替市場の参入に向け主要取引通貨としてのドル買いも入り始めたため、ドルは円相場で153円台中盤からは底堅い値動きを見せて反発した。

このため、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は153円51〜52銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の152円81〜83銭付近の前東京終値比では約70銭の円安ドル高になった。

今夜の英国ロンドン外国為替市場では、金利先物市場のデータを基に米国政策金利のフェデラル・ファンド (FF / Federal Funds) レートの市場予想値を算出することで世界的に有名な米国シカゴ・マーカンタイル取引所 (CME / Chicago Mercantile Exchange) グループのフェドウオッチ (FedWatch) ツールでは、今週12月17〜18日に開催予定の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) における米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国利下げ幅の市場予想値は0.25%の米国小幅利下げ予想値が一時97.1%付近と、市場で確定値と考えられている70%を超えた優勢の推移を継続しているが、米国インフレ圧の影響もあり、一部のタカ派の米国金利据え置き予想値も一時2.9%付近と燻っていることに加えて、来年の米国利下げペース鈍化予想も影響を及ぼしており、米国政策金利の先高観もあり、米国長期金利が4.38%台付近で下げ渋っており、今夜20時2〜3分頃の英国ロンドン外国為替市場では、ドルは円相場で一時153円86銭付近に買われている。

今夜この後の米国市場では、最新米国経済指標の発表予定があり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜22時30分に12月の米国ニューヨーク連銀製造業景気指数と、今夜23時45分に12月の米国製造業購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers’ Index) と12月の米国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) と12月の米国総合購買担当者景気指数 (PMI) の速報値の発表を控えている。

なお、明日の夜から始まる12月17〜18日にかけての二日間の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) を控え、米国連邦準備制度理事会 (FRB) の高官達は発言自粛のブラックアウト期間 (Black-out period) に入っており、事前収録以外の新規の公式発言予定はないが、世界の債券や株式とコモディティ市場などの影響および世界政治や世界情勢などの最新ニュースなどの為替相場への影響などは注視されており、今週の日米英金融政策会合後には欧米のクリスマス・ホリデー・シーズンの冬休み時期も本格化することなどから、世界市場の流動性の減少により平常時よりも増幅された荒い値動きが出やすくなる時期があることなどにも注意が必要である。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は161円27〜28銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の159円79〜84銭付近と比べると約1円48銭の大幅な円安ユーロ高であった。

主な要因は、先述の通り、先週金曜日の夜からの前営業日の欧米市場でも、欧州中央銀行 (ECB) のクリスティーヌ・ラガルド総裁の慎重な発言を受けた段階的な欧州小幅利下げ予想により一部の欧州大幅利下げ予想が後退したことから欧州ユーロの買い戻しが入っており、先週末にフランスの政治懸念がやや緩和した影響でもユーロが買い戻され、さらに日銀 (BoJ) が追加利上げを急がない市場予想が意識されたことなどから、低金利通貨の円に対する先週の欧州中央銀行 (ECB) 理事会のイベント経過後の欧州ユーロの買い戻しが続き、他の主要通貨であるドルに対する日米金利差の円安の外貨波及も相まって、今日の東京終値時点では前営業日同時刻比で大幅な円安ユーロ高になっていた。

そして、ユーロドルに対しても欧州ユーロの買い戻しが入っていたことでは、ユーロドルも今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0504〜1.0505ドル付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の1.0457〜1.0458ドル付近と比べると約0.47セントのユーロ高ドル安になっていた。

なお、その後の今夜17時15分には欧州ユーロ圏のフランスの最新経済指標の発表があり、12月の仏製造業購買担当者景気指数 (PMI) の速報値は前回の43.1と市場予想の43.0を下回る41.9に低下したが、同時発表の12月の仏サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) の速報値は前回の46.9と市場予想の46.7を上回る48.2と強弱混合で、続いて今夜17時30分に発表されたドイツの12月の独自製造業購買担当者景気指数 (PMI) の速報値も前回の43.0と市場予想の43.1を下振れする42.5であったが、12月の独サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) の速報値も前回と市場予想の49.3を上振れする51.0と強弱が入り混じっていた。

続いて、今夜18時に発表された欧州ユーロ圏総合の12月の欧州製造業購買担当者景気指数 (PMI) の速報値も、市場予想の45.3を下回る前回横ばいの45.2であったが、12月の欧州サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) の速報値は前回と市場予想の49.5を上振れする51.4といずれも市場予想比で強弱混合の欧州景気指標になっている。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場のポンド円相場の終値は193円91〜97銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の192円96銭〜193円2銭付近と比べると約95銭の円安ポンド高であった。

主な要因は、地理的・経済的に近い欧州ユーロの影響を受けやすい英国ポンドも円相場で買い戻された今日の東京終値となっていた。

また、その後の今夜18時30分には最新英国経済指標の発表があり、12月の英国製造業購買担当者景気指数 (PMI) の速報値も、前回の48.0と市場予想の48.2を下振れする47.3であったが、12月の英国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) の速報値は前回の50.8と市場予想の51.0を上回る51.4と、欧州同様の強弱混合の景気指標であった。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年12月16日の日本時間(JST)20時47分(チャート画像の時間帯は、10月最終日曜日に英国夏時間が終了し、来年3月最終日曜日まで日本から時差9時間遅れの英国冬時間の標準時間 (GMT / Greenwich Mean Time) になった英国ロンドン外国為替市場の英国冬時間 (GMT / JST-9) の11時47分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。なお、米国市場も11月の第1日曜日から来年3月の第2日曜日は米国冬時間 (EST / Eastern Standard Time / GMT-5 / JST -14) にあたるため、2024年11月3日に米国サマータイム (EDT / Eastern Daylight Time / GMT-4 / JST-13) の米国夏時間も終了し、現在の世界市場では欧州市場と英国市場と共に米国市場も冬時間で日本との標準時差となっている。

通貨ペア JST 20:47の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 153.80 〜 153.81 +0.99 (円安)
ユーロ/円 161.29 〜 161.31 +1.50 (円安)
ユーロ/ドル 1.0486 〜 1.0488 +0.0029 (ドル安)
英ポンド/円 194.53 〜 194.59 +1.57 (円安)
スイスフラン/円 172.33 〜 172.39 +1.32 (円安)
豪ドル/円 97.71 〜 97.75 +0.40 (円安)

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