FXニュース:世界市場の年明け円相場

2025年1月02日
今日2025年1月2日木曜日の日本の東京外国為替市場は正月三が日で休場であったが、市場相当時間の世界市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、...

 

東西FXニュース – 2025年01月02日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 年末ロンフィクドル需要
  • 株価下落時のリスク回避
  • 冬季の欧エネルギー懸念

今日2025年1月2日木曜日の日本の東京外国為替市場は正月三が日で休場であったが、市場相当時間の世界市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の157円77銭付近から、円の高値でドルの安値の156円43銭付近の値幅約1円34銭で、今夜17時の東京外国為替市場の終値相当時間の対ドル円相場は156円66〜67銭付近と、世界FX市場の前営業日同時刻にあたる2024年12月31日の大晦日の夜の17時の156円22銭付近と比べると約44銭の円安ドル高であったが、大晦日の日本市場は休場であったことから日本市場の前営業日同時刻にあたる2024年12月30日の夜17時の157円89〜91銭付近の前東京終値比では約1円23銭の大幅な円高ドル安であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) のマーケット・トレンドの動向と分析はまず、世界FX市場の前営業にあたる一昨日の昨年2024年12月31日の大晦日の夜の英国ロンドン外国為替市場では、東京市場の休場に続いて欧州ユーロ圏主要国のドイツ市場やスイス市場も休場するなど、世界市場全体が年末を目前に控えた市場流動性低下により、小幅な値動きでも大きく増幅されやすく、昨年2024年1月1日の140円84銭付近の始値から約16円近い記録的な円安ドル高が進行後の年末ポジション調整の利益確定や持ち高調整の円の買い戻しが進み、利益確定や持ち高調整で主要通貨に対して円相場が前営業日比で円高に傾く中で、米国主要株価先物もポジション調整の株売り予想が続き、時間外の米国債券取引で世界的な安全資産の米国債買いによるリスク回避のリスクオフ (Risk-off) が起き、米国債券価格上昇に伴う利回り低下の影響で米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が大晦日の夜17時50分頃の一時4.512%付近に向けて大幅な低下を見せたため、大晦日の夜17時25分頃にドルは円相場で一時156円1〜2銭付近にまで売られ、日通しの円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、その後には米国債券価格上昇後の米国債にも利益確定売りや持ち高調整が入り始めたことでは米国長期金利が反発し、大晦日の夜21時台の一時4.531%付近に向けて下げ幅を縮小していたことでは、年末のロンドン・フィキシング (London Fixing) に向けた世界的に流動性が高い主要取引通貨のドルの買い戻しが入り始めており、大晦日の夜19時25分頃の英国ロンドン外国為替市場ではドルは円相場で一時156円97銭付近と、年末のポジション調整での下げ幅を縮小し始めていた。

昨年2024年の対ドル円相場の年間の値動きレンジは、1月の一時140円84銭付近から始まり、7月には一時161円95〜96銭付近と1986年12月以来の歴史的な円安ドル高を記録し、9月には日本政府と日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の円買い為替介入の影響などで139円58銭付近にまで円相場が一時急伸したものの、12月には一時158円9銭付近の高値圏にまでドルが反発上昇し、年間を通して円安ドル高が進行したほか、は4年連続で円安ドル高が進行していたことからは、年末を控えた持ち高調整ではロングポジションの円売りドル買いポジションが解消されたことで、年末年始の日本市場休場時の為替介入警戒感はやや燻っていたが、大晦日までの年末を控えた調整で156円台に円相場が戻していたことでは、為替介入警戒感はやや緩和してきたこともあり、同市場からは翌年にあたる今年2025年の米国での第2次ドナルド・トランプ政権の米国財政案や関税強化案などを受けた米国政策金利の先高観からは円相場でのドルは底堅い値動きも見せていた。

英国市場の後半にあたる大晦日の夜22時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時156円90銭付近の始値で、債券市場などが一部短縮営業となる中で23時頃に米国長期金利が一時4.547%付近に上昇したことでは、この直前の22時56分頃にドルは円相場で一時157円9銭付近に上昇し、23時10分頃まで157円台の推移を見せた。

しかし、大晦日の夜23時に発表された最新米国経済指標の10月の米国S&Pケース・シラー住宅価格指数は前年同月比が前回の0.7%に対して市場予想通りとはいえ0.4%に鈍化し、10月の米国住宅価格指数の前月比も前回の4.6%に対して市場予想通りの4.2%に低下したことを受けては、23時10分過ぎのドルは156円台後半に向けた抵抗も見せた。

また、米国ニューヨーク株式市場では、年末年始休み前の利益確定やポジション調整の株売りが続き、開場時には一時の全面安を受けた買い戻しでプラス圏に反発上昇して始まっていた米国主要株価三指数が早期の利益確定売りや持ち高調整の再開のより、揃って反落してマイナス圏に転じ始めたため、米国ダウ工業株 (Dow Jones Industrial Average) と米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) や米国ナズダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) が揃ってマイナス圏になった大晦日の23時50分頃には、株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) で安全資産の米国債が買われて反発後の米国長期金利が一時4.525%付近に反落したため、債券利回りの金利差トレードで日米金利差縮小時の円買いドル売りが起きたほか、低リスク通貨の円が買われたことでは、大晦日の夜23時57分頃にドルは円相場で反落し、一時156円68銭付近とこの日の米国市場での円の高値でドルの安値を記録した。

とはいえ、米国ニューヨーク債券市場では、第2次ドナルド・トランプ米国政権を控えた米国政策金利の先高観への警戒感も根強く、大晦日の一部短縮営業の早期の債券市場の終盤を前にした米国債券価格上昇後の米国債の利益確定売りや持ち高調整が入り始めたことでは、米国債券価格低下に伴う利回り上昇が起き、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が反発して再上昇を始めたことでは、債券利回りを受けた日米金利差縮小により、ドルも円相場で再び反発上昇し、下げ幅を縮小し始めた。

また、同時進行していた世界最大規模の英国ロンドン外国為替市場では、時差で現地ではまだ年末最後の大晦日の夕方にあたる日本時間の2025年1月1日の午前1時のロンドン・フィキシングに絡む主要取引通貨のドル買いフロー (Flow / 流れ) が観測され始めたことで、ドルが主要通貨に対して買われて上昇し、午前3時までの英国市場の終盤に向けてドルよりも現地需要が少ない円の利益確定売りの持ち高調整も強まったため、米国長期金利も午前2時20分頃には一時4.588%付近に再上昇したことから、債券利回りの日米金利差拡大による低金利通貨の円売りと高金利通貨のドル買いも相まって、午前2時22分頃にドルは円相場で一時157円55銭付近と、この日の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

一方、米国主要株価三指数は一時の下落幅は縮小したものの、年末を控えた利益確定や持ち高調整の影響でマイナス圏の推移は続けており、米国ダウ工業株 (Dow Jones Industrial Average) が42,544ドル22セントの終値と前営業日比29ドル51セント安の小幅安になり、米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) も5,881ドル63セントの終値と前営業日比25ドル31セント安小幅安となったが、米国ナズダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) は19,310ドル79.2セントの終値と前営業日比175ドル99.3セント安の大幅安の続落で2024年の最終の株取引を終えたことでは、市場高値後のドルには、時間外のナイト・セッションの日経平均株価先物の下落の影響もあり、低リスク通貨の円に対する利益確定売りや持ち高調整の抵抗もやや入っていた。

このため、日本時間で2024年12月31の夜22時頃から2025年1月1日の朝7時頃までの米国現地の年末最終の米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の156円68銭付近から、円の安値でドルの高値の157円55銭付近の値幅約87銭で、日本時間の2025年1月1日の朝7時頃のニューヨーク終値のドル円は157円10〜17銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の156円84銭付近と比較すると約26〜33銭の円安ドル高をつけて、2024年度の年末市場を終えていた。

昨日の2025年1月1日の元旦は世界主要市場の休場したため横ばいのチャート時間がおほとんどだったが、年明けの一部市場の窓開けがあり、本日2025年1月2日の年明けの今朝早朝のアジア・オセアニア市場ではニュージーランド市場が休場するなど、年末年始の世界市場全体の流動性低下が続いてはいたが、今朝7時頃の世界市場ではドルは円相場で一時157円19銭付近であった。

今年の米国政策金利の先高感により、2025年1月28〜29日に開催予定の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) では米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の金利据え置き予想値が今日の時点でも市場確定値超えの88.8%付近の優勢のままであることに対して、2025年1月23〜24日に開催予定の次回の日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の日銀金融政策決定会合では日銀の追加利上げ予想が後退し、日米共に次回の金利据え置き予想が優勢であることからは、当面の間の日米金利差が拡大した状態が続く可能性を意識した日米金利差拡大予想の円売りドル買いが先行したため、今朝8時59分頃にドルは円相場で一時157円78銭付近に上昇した。

本日2025年1月2日の東京市場は正月三が日で休場していたが、時間帯の近い世界FX市場や海外FXでは通常通りの取引が可能であったため、今朝9時頃からの今日の東京外国為替市場相当時間の世界FX市場での対ドル円相場は一時157円71銭付近の始値で、今朝9時3分頃にドルは円相場で一時157円77銭付近と、今日の日本市場相当時間の円の安値でドルの高値を記録した。

しかし、今日の日本市場は休場であるため、158円台方向に向かうと日本政府と日銀の為替介入への警戒感が燻ることもあり、早期の利益確定や持ち高調整による円の買い戻しが入り始めたほか、時間帯の近いアジアの株式市場の香港ハンセン (Hang Seng Index) や上海総合指数などのアジア株価下落時のリスク回避のリスクオフでも低リスク通貨の円が買われて、世界的に流動性の高いドルに対して円相場が反発し、今朝の下げ幅を縮小し始めた。

また、今日の世界ニュースでは、昨日付けでロシアの国営ガス会社で世界最大規模の天然ガス生産供給会社のガスプロム (ロシア語: Газпром / 英語:Gazprom) がウクライナ経由のロシア産天然ガスの欧州向けの供給を停止したことを発表し、ウクライナ側がロシアの収入源を減らすためにウクライナのパイプラインを経由したロシア産天然ガス通過の契約更新を拒否し、2019年12月の5年契約が2024年12月末で切れたことから、冬の寒さの厳しい地域が多い欧州ユーロ圏のエネルギー安全保障の懸念が高まったことでも、世界的な安全資産の米国債が買われたため、債券価格上昇に伴う利回り低下が午後からの欧州市場の参入を受けて始まり、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が今夜17時頃の一時4.561%付近に向けて低下したため、債券利回りの日米金利差縮小時の円買いドル売りと、低リスク通貨の円買いの影響で、夕方の16時45分頃には対ドルの円相場は一時156円43銭付近と、今日の日本市場相当時間の円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、今夜17時の英国ロンドン外国為替市場の参入後には、新年のロンドン・フィキシングに向けたドル需要もあり、ドルの買い戻しも入り始めたことではドルは円相場で反発を始めており、今夜17時の東京外国為替市場の終値相当時間の対ドル円相場は156円66〜67銭付近で、世界FX市場の前営業日同時刻にあたる大晦日の夜の17時の156円22銭付近と比べると約44銭の円安ドル高であった。

今夜この後の米国市場では最新米国経済指標の発表予定があり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜22時30分に米国雇用関連の最新経済指標の前週分の米国新規失業保険申請件数と前週分の米国失業保険継続受給者数、今夜23時45分に12月の米国製造業購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers Index) 改定値、深夜24時に11月の米国建設支出と、25時に週間米国原油在庫などを控えている。

年明けにも続く市場流動性の低下により、通常よりも値幅が増幅されやすい世界市場時間があるほか、年明けの世界の債券市場や株式市場やコモディティ市場などの為替相場への影響や政治と世界情勢などの最新ニュースなどの影響もFXトレーダー達に注視されている。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値相当時間は162円34〜35銭付近で、世界FX市場の前営業日同時刻にあたる大晦日の夜17時の162円66銭付近と比べて約32銭の円高ユーロ安であった。

主な要因は、前述のアジア株安や欧州エネルギー懸念などのリスク回避のリスクオフ市場では、リスク市場に弱い欧州ユーロが売られやすく、それに対して低リスク通貨の円や世界的に流動性が高いドルが買われやすかった。

そのため、ユーロドルも、今夜17時の東京外国為替市場の終値相当時間は1.0361〜1.0363ドル付近で、世界FX市場の前営業日同時刻にあたる大晦日の夜17時の1.0407ドル付近と比べると約0.46セントのユーロ安ドル高であった。

また、今夜その後の欧州市場では欧州ユーロ圏の最新経済指標の発表があり、17時50分のフランスの12月の仏製造業購買担当者景気指数 (PMI) の改定値は前回と市場予想通りの41.9で、17時55分のドイツの12月の独製造業購買担当者景気指数 (PMI) 改定値も前回と市場予想通りの42.5であったが、18時の欧州ユーロ圏総合の12月の欧州製造業購買担当者景気指数 (PMI) 改定値は、前回と市場予想の45.2を下回る45.1に下方修正されていた。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場のポンド円相場の終値相当時間は196円26〜32銭付近で、世界FX市場の前営業日同時刻にあたる大晦日の夜17時の196円15〜21銭付近と比べると約11銭の円安ポンド高であった。

主な要因は、今日の夕方16時に発表された最新英国経済指標の12月の英国ネーションワイド住宅価格の前月比が前回の1.2%と市場予想の0.1%に対し0.7%と、市場予想ほどの鈍化を見せず、英国の住宅インフレの根強さを見せた。

ただし、今夜その後の18時30分に発表された英国景気関連の最新経済指標では、12月の英国製造業購買担当者景気指数 (PMI) 改定値が前回と市場予想の47.3を下回る47.0に下方修正されたことでは英国ポンドが反落したほか、日本市場の前営業日である2024年12月30日の前東京終値比では欧州ユーロや英国ポンドはドルほど下げ幅を小幅域には縮小していない。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025年1月2日の日本時間(JST)20時55分(チャート画像の時間帯は2025年3月最終日曜日まで日本から時差9時間遅れの英国冬時間の標準時間 (GMT / Greenwich Mean Time) の英国ロンドン外国為替市場時間 (GMT / JST-9) の11時55分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。米国市場も2024年11月の第1日曜日から2025年3月の第2日曜日まで米国冬時間 (EST / Eastern Standard Time / GMT-5 / JST -14) にあたるため、現在の世界市場では欧州・英国・米国市場共に冬時間で日本と標準時差になっている。

通貨ペア JST 20:55の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 157.19 〜 157.21 −0.70 (円高)
ユーロ/円 162.28 〜 162.29 −2.41 (円高)
ユーロ/ドル 1.0322 〜 1.0323 −0.0105 (ドル高)
英ポンド/円 195.65 〜 195.71 −2.91 (円高)
スイスフラン/円 173.15 〜 173.21 +0.02 (円安)
豪ドル/円 97.66 〜 97.70 −0.77 (円高)

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