FXニュース:米トランプ関税報道警戒

2025年1月06日
今日2025年1月6日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の157円83銭付近から、円の高値でドルの安値の157円48銭付近の値幅約35銭で、...

 

東西FXニュース – 2025年01月06日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米USスチール買収案阻止
  • 米ISM製造業景況感上昇
  • 米FRB高官景気楽観発言
  • 米主要株価三指数が反発
  • 年明け日経平均大幅下落

今日2025年1月6日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の157円83銭付近から、円の高値でドルの安値の157円48銭付近の値幅約35銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は157円66〜67銭付近と、世界FX市場の前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の157円13〜15銭付近と比べると約53銭の円安ドル高であったが、日本市場の年末年始の連休前の前営業日同時刻にあたる2024年12月30日の夜17時の157円89〜91銭付近の前東京終値比では約23銭の円高ドル安であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) のマーケット・トレンドの動向と分析はまず、先週金曜日の東京外国為替市場は正月三が日の祝日連休で休場であったが、世界FX市場の日本市場相当時間の夕方の欧州市場で世界的な安全資産の米国債買いの影響で米国債券価格上昇に伴う利回り低下が起き、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が16時50分頃に一時4.543%付近にまで低下後に、先週金曜日の夜17時頃からの世界最大規模の英国ロンドン外国為替市場の参入により反発を始め、先週金曜日の夜18時55分頃の一時4.560%付近に向けて上昇し、ロンドン・フィキシング (London Fixing) に向けたドル需要もあったことでは、先週金曜日の夜17時43分頃にドルは円相場で一時157円43銭付近に反発上昇していた。

しかし、米国のジョー・バイデン大統領が日本製鉄 (日鉄 / Nippon Steel Corporation) によるUSスチール (U.S. Steel) の買収案を禁止するよう命じたニュースが話題となり、149億円規模のドルが円から買われるという市場予想が後退したことでは、前日の米国市場に2022年以来のユーロ安ドル高を記録後で、主要通貨全般に対するドルインデックス (ドル指数 / U.S. Dollar Index) も2022年以来の高値を記録後であったドルには利益確定売りや持ち高調整も入り始めていたことでは、先週金曜日の夜21時34分頃にはドルは円相場で一時157円6銭付近に反落した。

また、同時進行中の欧州市場でロシア産天然ガスのウクライナ経由の欧州への供給停止を巡る欧州エネルギー懸念も燻っており、安全資産の米国債に再び買いが入ったことから、先週金曜日の夜21時25分頃の欧州市場の時間外の米国債券取引では、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利も一時4.541%付近に反落していた。

欧州市場と英国ロンドン外国為替市場の後半にあたる先週金曜日の夜22時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時157円17銭付近の始値であったが、22時5分頃に米国長期金利が一時4.540%付近にまで低下したことを受けた債券利回りの金利差トレードの日米金利差縮小時の円買いドル売りの影響では、利益確定売りや持ち高調整が入りやすくなっていたドルは円相場で一時157円2銭付近に低下した。

ただし、現地でのドル実需もあってドルは円相場で反発を始めたほか、先週金曜日の夜23時30分頃のニューヨーク債券市場では、米国債券価格上昇後の利益確定売りの影響もあり、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.564%付近に反発上昇したことから、23時40分頃のドルは円相場で一時157円31銭付近に反発上昇した。

また、先週金曜日の深夜24時に景気関連の最新米国重要経済指標の発表があり、12月の米国ISM (Institute for Supply Management / 全米サプライマネジメント協会 / 全米供給管理協会) 製造業景況指数は前回と市場予想の48.4を上回る49.3に上昇したことでも、堅調な米国景気を背景としたドル買いや安全資産の米国債売りが入ったため、24時30分頃にはドルは円相場で一時157円50銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録し、24時55分頃には米国長期金利も一時4.584%付近に上昇していた。

先週土曜日の午前1時頃から米国連邦準備制度理事会 (FRB/ Federal Reserve Board) 高官の米国リッチモンド連邦準備銀行のトーマス・バーキン総裁の発言が始まり、今月1月20日から始まる第二次ドナルド・トランプ米国政権の経済政策案には不確実性が存在するものの、「米国経済の持続的な強さのほか、賃金圧力などが再び高まる可能性を踏まえると、米国インフレ上振れリスクの方が下振れリスクより大きい」と指摘し、目標である2%の達成まで長期に渡り制約的な米国金融政策を維持する考えを支持する姿勢を示ししたほか、今年2025年の米国経済の見通しは明るいと楽観的な見解も述べており、米国労働市場は「解雇よりも採用に向かう可能性が高い」ことから、米国雇用市場が強いということは、「インフレ面でより多くのリスクが生じる可能性がある」とも語っており、今年は金融政策だけでなく経済のファンダメンタルズや地政学的な問題が注目される可能性があると予想しており、今月1月28〜29日に開催予定の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) における米国政策金利据え置き予想値が上昇した。

今日の時点でも、金利先物市場のデータを基に米国政策金利のフェデラル・ファンド (FF / Federal Funds) レートの市場予想値を算出することで世界的に有名な米国シカゴ・マーカンタイル取引所 (CME / Chicago Mercantile Exchange) グループのフェドウオッチ (FedWatch) ツールでは、今年2025年1月28〜29日開催予定の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) における米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国政策金利据え置き予想値が一時90.9%付近と市場で確定値と考えられている70%を超えた優勢さの推移を続けており、それに対する次回の0.25%の米国小幅追加利下げ幅の市場予想値は一時9.1%付近に留まっている。

しかし、同時進行していた英国市場では午前1時のロンドン・フィキシングでの主要取引通貨のドル買いも入っていたことでもドルは円相場で157円台前半から中盤手前付近の推移を続けていたが、ロンドン・フィキシングの後には時差で先行している欧州英国市場終盤の利益確定やポジション調整が強まり、前日に2022年以来のユーロ安ドル高後のドルの利益確定売りや持ち高調整が勢いを増したことでは、午前2時15分頃のドルは円相場で一時156円88銭付近と、米国市場の円の高値でドルの安値を記録したほか、午前2時25分頃には米国長期金利も一時4.573%付近と上昇への抵抗の下押しを見せていた。

一方、米国ニューヨーク株式市場では、年始ポジション形成の影響もあり、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (Dow Jones Industrial Average) と米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) と米国ナズダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) が揃ってプラス圏から始まったまま堅調な米国景気指標を受けた上昇トレンドを続けて高値の終値に向けたことでは、米国主要株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) になり、低リスク通貨の円売りドル買いや安全資産の米国債売りが優勢になり、今月20日から始まる第二次ドナルド・トランプ米国政権の米国関税強化案や財政案などによる米国政策金利の先高観による日米金利差予想の影響もあり、米国長期金利は今朝6時40分頃には一時4.605%付近に上昇し、債券利回りを受けた日米金利差拡大時の金利差トレードの影響などにより、今朝6時41分頃にはドルも円相場で一時157円38銭付近に買われたが、週末を控えた市場終盤の利益確定売りや持ち高調整の抵抗も交えたことでは、ドルは円相場でやや反落した。

先週は主要通貨全般に対するドルインデックスが2022年以来の高値を記録後であったため、週末を控えた市場終盤の持ち高調整では主要通貨に対するドルの利益確定売りや持ち高調整が入りやすく、今朝のニューヨーク終値のドルは円相場で157円台前半に留まった。

このため、先週金曜日の夜22時頃から土曜日の朝6時55分頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の安値でドルの高値の157円50銭付近から、円の高値でドルの安値の156円88銭付近の値幅約62銭で、先週土曜日の朝6時55分頃のニューヨーク終値のドル円は157円26銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の157円50銭付近と比較すると約24銭の円高ドル安をつけていた。

今朝早朝のアジア・オセアニア市場では、まだ年始の世界市場全体の流動性の低下による増幅されやすい荒い値動きが続いており、今朝7時1分頃にはドルの利益確定売りと持ち高調整の影響で157円15銭付近への窓開けが起きたが、しばらく取引が乏しい横ばいの値動きも見せた。

今日の日本市場の年末年始の連休後の仲値決済のドル実需予想もあって円売りドル買いが先行したため、今朝9時頃の今日の日本の年末年始の連休明けの年明けにあたる東京外国為替市場の対ドル円相場は一時157円52銭付近とドルが円に対して買われており、今朝9時55分頃の年明けの仲値決済に向けた日本市場での日本企業の輸入実需の円売りドル買いが入っていた今朝9時40分頃には、時間外の米国債券取引で米国10年債の利回りが指標である米国長期金利が一時4.636%付近に上昇した債券利回りの日米金利差拡大時の円売りドル買いの影響も相まって、ドルは円相場で一時157円83銭付近と今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

しかし、本日の日本市場の年明けの大発会にあたる東京株式市場では、年始の新規ポジション形成の影響では一時プラス圏に上昇して始まっていた日経平均株価が大幅な反落を始めてマイナス圏に転じたため、日本株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) の影響では、国内第一安全資産である低リスク通貨の円がドルや主要通貨に対して買われて反発上昇したため、今朝10時13分と15分頃に対ドルの円相場は一時157円48銭付近と、今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、今日は日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の植田和男総裁が、午前中の全国銀行協会の新年賀詞交歓会で、日本経済と物価情勢の改善が続く様なら「それに応じて政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していく方針」であると発言したが、追加利上げ時期については、「様々なリスク要因を注視する」として詳細な時期の言及を避けたため、以前にも今月からの米国新政権の様子見や春闘賃上げデータ待ちの姿勢も見せていたことなどから、今月1月23〜24日に開催予定の次回の日銀金融政策決定会合では金利据え置き予想が優勢さを保ち、市場高値後の円には利益確定売りや持ち高調整が入り始め、昼のニュースで話題になった影響もあり、午後14時18分と21〜22分頃にドルは円相場で一時157円81銭付近まで買い戻されていた。

一方、本日大発会の東京株式市場では、午後15時30分頃に今日の日経平均株価は3万9307円5銭の終値をつけ、前営業日比587円49銭安の大幅安で大引けしたため、日本株価下落時のリスク回避のリスクオフによる低リスク通貨の円買いが主要通貨に対して再び強まったことや、欧州市場参入による安全資産の米国債買いの影響もあり、米国長期金利が午後16時36分頃に一時4.614%付近に上昇幅を縮小したため、午後16時30分と33分頃のドルは円相場で一時157円53銭付近に下押ししたが、今夜17時頃からの英国ロンドン外国為替市場に向けたドルの買い戻しではドルは円相場で反発し157円66〜67銭付近の今日の東京終値をつけた。

このため、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は157円66〜67銭付近で、世界FX市場の前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の157円13〜15銭付近と比べると約53銭の円安ドル高で、日本市場の年末年始の連休前の前営業日同時刻の2024年12月30日の夜17時の157円89〜91銭付近の前東京終値比では約23銭の円高ドル安となった。

なお、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、今夜20時7分頃にドルは円相場で一時157円96銭付近に上昇したが、その直後の利益確定売りに続いて、米国ワシントンポスト紙 (The Washington Post) のニュース記事が話題になり、「ドナルド・トランプ次期大統領が、重要な輸入品に一律の関税導入を検討している」と伝わったことで、主要通貨に対するドル売りが強まり、今夜20時31分頃にはドルは円相場で一時157円17銭付近に反落している。

今夜この後の米国市場では最新米国経済指標の発表予定と次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) 理事の発言予定や米国債入札などがあり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜23時45分に12月のサービス部門と総合の米国購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers Index) 改定値と、今夜23時15分頃から次回のFOMC投票権を持つFRBのリサ・クック理事の発言、深夜24時に11月の米国製造業新規受注指数と、27時に米国3年債入札予定を控えている。

欧米ではクリスマスから年始にかけて長期休暇を取る投資家達もおり、まだ年始の世界市場全体の市場流動性の低下がやや続いていることから、値幅が増幅されやすい取引時間があるほか、世界の債券市場や株式市場やコモディティ市場などの為替相場への影響と、政治と世界情勢などの最新ニュースなどの影響もFXトレーダー達に注視されている。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は162円82〜84銭付近で、世界FX市場の前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の161円61〜62銭付近と比べると約1円21銭の大幅な円安ユーロ高であった。

主な要因は、先週に2022年以来の大幅なユーロ安ドル高が進行後の欧州ユーロの主要通貨に対する買い戻しの調整が入っていた外貨影響が円相場にも波及したほか、今日の日本市場の夕方に時差で現地の朝にあたる欧州市場で週明けのドイツの10年債利回りが指標となる欧州長期金利が一時2.45%付近に上昇したため、債券利回りを受けた日欧金利差拡大時の円売りユーロ買いで大幅になった。

そのため、ユーロドルも、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0326〜1.0328ドル付近で、世界FX市場の前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の1.0284〜1.0285ドル付近と比べると約0.42セントのユーロ高ドル安であった。

今夜その後の欧州市場では、今夜17時50分に欧州ユーロ圏のフランスの最新経済指標が発表され、12月の仏サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 改定値が前回と市場予想の48.2を上回る49.3に上方修正されたほか、17時55分のドイツの12月独サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 改定値) も前回と市場予想の51.0を上回る51.2に上方修正され、今夜18時の欧州ユーロ圏総合の12月欧州サービス部門購買担当者景気指数(PMI) 改定値も前回と市場予想の51.4を上回る51.6に上方修正された。

英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場のポンド円相場の終値相当時間は196円33〜39銭付近で、世界FX市場の前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の194円86〜92銭付近と比べると約1円47銭の大幅な円安ポンド高であった。

主な要因は、欧州ユーロ同様に英国ポンドにも買い戻しの調整が入り、また外貨影響の波及があったことで大幅な反発となっていた。

ただし、今夜18時30分には最新英国経済指標の発表があり、12月の英国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 改定値は前回と市場予想の51.4を下回る51.1に下方修正されたが、好景気と不景気を分けるボーダーラインの50は好景気側を維持していた。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025年1月6日の日本時間(JST)20時59分(チャート画像の時間帯は2025年3月最終日曜日まで日本から時差9時間遅れの英国冬時間の標準時間 (GMT / Greenwich Mean Time) の英国ロンドン外国為替市場時間 (GMT / JST-9) の11時59分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。米国市場も2024年11月の第1日曜日から2025年3月の第2日曜日まで米国冬時間 (EST / Eastern Standard Time / GMT-5 / JST -14) にあたるため、現在の世界市場では欧州・英国・米国市場共に冬時間で日本と標準時差になっている。

通貨ペア JST 20:59の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 157.17 〜 157.19 −0.72 (円高)
ユーロ/円 163.79 〜 163.81 −0.90 (円高)
ユーロ/ドル 1.0420 〜 1.0421 −0.0007 (ドル高)
英ポンド/円 197.13 〜 197.19 −1.43 (円高)
スイスフラン/円 174.28 〜 174.34 −0.85 (円高)
豪ドル/円 98.78 〜 98.82 +0.34 (円安)

※日本市場の年末年始の連休前の前営業日は2024年12月30日の前東京終値です。


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