FXニュース:米ISM 非製造業景況上昇

2025年1月08日
今日2025年1月8日水曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の157円90銭付近から、円の安値でドルの高値の158円27銭付近の値幅約37銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は158円11〜12銭付近と、...

 

東西FXニュース – 2025年01月08日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米JOLTS求人件数が堅調
  • 米長期金利上昇一時4.7%
  • 米主要株価三指数は下落
  • 米トランプ金利高に言及
  • 日経平均株価も大幅安に
  • 英長期金利4.8%で株反落
  • 今夜米ADP雇用統計控え

今日2025年1月8日水曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の157円90銭付近から、円の安値でドルの高値の158円27銭付近の値幅約37銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は158円11〜12銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の157円52〜53銭付近の前東京終値と比べると約59銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) のマーケット・トレンドの動向と分析はまず、昨日の東京外国為替市場終了後の昨夜の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、米国政策金利の先高観の影響などで一時低下後の米国長期金利が反発上昇を始めたため、昨夜18時頃にドルは円相場で一時157円37銭付近に売られた後は下げ幅を縮小し、昨夜19時台に米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.649%付近に上昇すると、ドルは円相場で前東京終値比の円安ドル高に市場反転を見せ、昨夜20時23分と20時25分と21時16分頃に一時157円85銭付近と157円台後半に上昇していた。

欧州市場と英国ロンドン外国為替市場の後半にあたる昨夜22時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時157円74銭付近の始値であったが、昨夜22時30分に最新米国経済指標の発表があり、11月の米国貿易収支は前回の−738億ドルと前回修正の−736億ドルと市場予想の−780億ドルに対し−782億ドルの赤字増加であったことでは、世界的な安全資産である米国債買いで米国債券価格上昇に伴う利回り低下により、昨夜23時頃に米国長期金利が一時4.629%付近に下押ししたことでは、債券利回りを受けた金利差トレードで日米金利差縮小時の円買いドル売りの抵抗が入り、昨夜23時6分頃に対ドル円相場は一時157円54銭付近と、昨夜の米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、続いて深夜24時に発表された米国景気関連のより重要度が高い最新米国重要経済指標の12月の米国サプライマネジメント協会 (ISM / Institute for Supply Management) 非製造業景況指数が、前回の52.1と市場予想の53.3を上回る54.1に上振れしたほか、同時発表の米国雇用関連の最新経済指標の11月の米国雇用動態調査(JOLTS / Job Openings and Labor Turnover Survey) 求人件数も、前回774.4万件が前回783.9万件に上方修正された上で、市場予想の770.0万件を上抜ける809.8万件に上昇したため、堅調な米国景気と米国雇用市場を受けて、発表時の深夜24時0分の値動きの中でドルは円相場で一時157円74銭付近から一時158円20銭付近に急伸し、深夜24時10分頃には一時158円43銭付近と米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

米国ニューヨーク債券市場でも、深夜24時の最新米国重要経済指標の上振れを受けた安全資産の米国債売りの影響などで、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が午前1時15〜30分頃にかけての一時4.696%付近の高止まりに向けた急上昇を始めており、債券利回りを受けた日米金利差拡大時の金利差トレードの低金利通貨の円売りと高金利通貨のドル買いが円相場に影響を及ぼしたほか、他の主要通貨への為替相場にも波及していた。

しかし、昨日の日本市場で日本政府の加藤勝信財務相の円安牽制発言があったことなどから、日本政府と日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の円買いドル売りの為替介入への警戒感もやや燻っており、158円台の市場高値後のドルには利益確定売りや持ち高調整の抵抗も入りやすかったことでは、ドルは円相場で上昇幅を縮小し始めていた。

また、今月2025年1月20日から始まる米国第二次ドナルド・トランプ政権を前にしたドナルド・トランプ次期米国大統領が、「米国金利は高すぎる」と発言したニュースの影響でも、利益確定や持ち高調整の円買いドル売りが一時強まった。

米国ニューヨーク債券市場では、午前3時に米国10年債の入札があり、入札購入を受けて米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が午前3時10分頃に一時4.680%付近に反落したため、午前3時20分頃にドルは円相場で一時157円58銭付近に売られたが、その後には米国政策金利の先高観の継続や、堅調な米国景気を受けたインフレ再燃警戒感の影響もあり、今年の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) における米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国利下げペース鈍化予想の影響もあって再び反発上昇し、午前6時頃には米国長期金利は一時4.698%付近と約4.7%近い高利回りを記録したため、債券利回りを受けた日米金利差拡大時の円売りドル買いの影響でドルは円相場で反発し、市場終盤の今朝6時57分頃には一時158円10銭付近と再び158円台に戻していた。

一方、米国ニューヨーク株式市場では、米国長期金利上昇を受けて、米国主要株価三指数の中でも金利に敏感な米国ダウ工業株 (Dow Jones Industrial Average) が反落し、大幅な続落の終値をつけたほか、米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) も反落し、米国ナズダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) も反落後に前日比で大幅安の終値をつけたことでは、安全資産の米国債買いや低リスク通貨の円買いの抵抗もやや混ざったが、米国ニューヨーク債券市場では今朝早朝のニューヨーク終値の頃の米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利も一時4.687%付近と4.6%台後半の高利回り圏であったことでは、円安ドル高のニューヨーク終値に向けた。

そのため、昨夜22時頃から今朝7時頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の157円54銭付近から、円の安値でドルの高値の158円43銭付近の値幅約89銭で、今朝7時頃のニューヨーク終値のドル円は158円5銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の157円62銭付近と比較すると約43銭の円安ドル高をつけていた。

今朝早朝のアジア・オセアニア市場では、まだ年始の市場流動性低下が点在する中で、利益確定や持ち高調整が先行したことでは、今朝7時1分頃に対ドル円相場は一時158円1銭付近に急落する窓開けを見せたが、堅調な米国経済指標などの米国インフレ警戒感や米国政策金利の先高観を受けては、世界的に流動性の高いドルの買い戻しが入り、今朝8時40分と8時57〜58分頃にかけて、ドルは円相場で一時158円24銭付近に再上昇していた。

今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時158円23銭付近の始値と158円台の円安ドル高市場から始まったため、日本の輸出企業の先物取引による円買いドル売りが先行したほか、今朝の東京株式市場で日経平均株価が今朝9時35分頃に大幅安の底値をつけた時間であったことから、日本株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) の国内第一安全資産の低リスク通貨の円買いの影響もあり、昨日の為替介入警戒感の燻りもあって158円台の始値後に利益確定や持ち高調整の円買いドル売りも入りやすかったことなどでは、対ドル円相場で円が反発し、今朝9時31〜32分頃にドル円は一時157円90銭付近と、今日の日本市場での円の高値でドルの安値を記録していた。

ただし、今朝9時55分頃の日本市場の仲値決済に向けては、日本の輸入企業の円売りドル買い注文も入り始めたことなどでは仲値決済時のドルは円相場で158円台に戻しており、今朝10時頃には一時158円17銭付近に反発していた。

一方、今日の国内債券市場では、新発10年物の日本国債の利回りが指標となる国内長期金利が上昇し、昼の12時55分頃に国内長期金利が一時1.181%付近になっていたことでは、同時刻の時間外の米国債券市場で米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利も一時4.694%付近の高利回り圏であったことでは、日米金利差の影響は一時はやや限られてはいた市場時間があったものの、先述の今朝9時35分頃の底値後に反発していた日経平均株価が、昼の13時台に一時プラス圏付近まで下げ幅を大幅に縮小した時間が何回かあったことを受けては、今朝の日本株価リスク回避のリスクオフで買われていた低リスク通貨の円の利益確定売りや持ち高調整が入り円相場が下落したため、午後14時8〜9分頃にドルは円相場で一時158円27銭付近と、今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

しかし、一時は下げ幅を縮小していた日経平均株価は、国内長期金利上昇後の高止まりへの警戒感などもあり、利益確定や持ち高調整で反落したため、今朝9時35分頃の前日比で一時377円19銭安の底値時ほどの大幅な下げ幅ではないものの、今日の午後15時30分に今日の日経平均株価は3万9981円6銭の終値をつけ、前営業日比102円24銭安で大引けしたことでは低リスク通貨の円の買い戻しが入り、夕方からの欧州市場の参入による世界的な安全資産の米国債買いの影響もあって、夕方の16時24分頃に対ドル円相場は一時157円93銭付近とドルが円相場で上昇幅を縮小した市場時間があったが、今夜17時頃からの英国ロンドン外国為替市場の参入に向けてはドル買いが入り始めたため、ドルは円相場で158円台に戻していた。

このため、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は158円11〜12銭付近で、日本市場の前営業日同時刻にあたる昨夜17時の157円52〜53銭付近の前東京終値比では約59銭の円安ドル高になった。

今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、米国政策金利の先高観の影響などから米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が更に上昇し、今夜20時30分頃に一時4.706%付近と4.7%台に乗せた高利回りになったため、今夜20時34分頃のドルも円相場で一時158円55銭付近に上昇している。

また、金利先物市場のデータを基に米国政策金利のフェデラル・ファンド (FF / Federal Funds) レートの市場予想値を算出することで世界的に有名な米国シカゴ・マーカンタイル取引所 (CME / Chicago Mercantile Exchange) グループのフェドウオッチ (FedWatch) ツールでは、今月の2025年1月28〜29日開催予定の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) における米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国政策金利据え置き予想値が一時95.2%付近と市場で確定値と考えられている70%を超えた優勢さの推移を強めており、それに対する次回の0.25%の米国小幅追加利下げ幅の市場予想値は一時4.8%付近に後退している。

今夜この後の米国市場では、最新米国重要経済指標発表と次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) 高官の発言予定や米国債入札予定に加え、前回のFOMC議事録の公表予定などがあり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜22時の次回のFOMC投票権を持つFRBのクリストファー・ウォラー理事の発言予定と、今夜22時15分に米国雇用関連の最新米国重要経済指標の12月の米国ADP (Automatic Data Processing) 雇用統計に続き、今夜22時30分にも米国雇用関連の前週分の米国新規失業保険申請件数と米国失業保険継続受給者数、深夜24時に11月の米国卸売売上高、24時30分に週間米国原油在庫、27時に米国30年債入札予定、28時に前回2024年12月17〜18日開催分の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) 議事録の公表、29時に11月の米国消費者信用残高などを控えている。

世界市場では、まだ年始の冬休み時期の世界市場全体の市場流動性低下がやや続いていることもあり、指標や要人発言などのイベント時には値幅が増幅されやすい取引時間があるほか、世界の債券市場や株式市場とコモディティ市場などの為替相場への影響に加え、世界の政治や世界情勢などの最新ニュースなどの影響もFXトレーダー達に注視されている。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は163円41〜42銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の164円6〜8銭付近と比べると約65銭の円高ユーロ安であった。

主な要因は、日経平均株価下落による低リスク通貨の円買いの影響で欧州ユーロが売られていたほか、今日の午後16時に発表された最新欧州経済指標で欧州ユーロ圏主要国ドイツの11月の独製造業新規受注が前月比は前回マイナス圏の−1.5%と市場予想の0.0%を下振れする−5.4%に低下したほか、前年同月比も前回プラス圏だった5.7%と市場予想の3.0%に反しマイナス圏の−1.7%に悪化し、同時発表だった11月の独小売売上高も、前月比が前回−1.5%と前回修正−0.3%と市場予想の0.5%に対し−0.6%のマイナス圏に留まっており、前年同月比は前回の3.6%が5.1%に上方修正されたが、市場予想の2.5%以下の2.3%といずれも市場予想以下であったことから、欧州ユーロが低リスク通貨の円や世界的な流動性の高さから安全資産でもあるドルなどの主要通貨に対して売られて下落した。

そのため、ユーロドルも、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0334〜1.0336ドル付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の1.0414〜1.0416ドル付近と比べると約0.80セントのユーロ安ドル高であった。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場のポンド円相場の終値相当時間は197円14〜20銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の197円70〜76銭付近と比べると約56銭の円高ポンド安であった。

主な要因は、日経平均株価下落時や欧州経済指標下振れのリスク回避のリスクオフ市場では、低リスク通貨の円に対して欧州ユーロと同様に、欧州と経済圏が近いこともあり英国ポンドも売られやすかったが、英国10年債の利回りが指標となる英国長期金利も米国長期金利に連れて上昇していた日英金利差の影響などでは、高金利通貨でもある英国ポンドは欧州ユーロほどは低金利通貨の円に対しては東京終値時点では下げていなかったが、その後の今夜の英国ロンドン外国為替市場では今夜20時台に英国長期金利が一時4.837%付近に上昇したため、金利警戒感からプラス圏で推移していた英国主要株価指数のFTSE 100がマイナス圏に急反落し、低リスク通貨の円に対して英国ポンドは下げ幅を大幅に拡大した時間が観測されている。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025年1月8日の日本時間(JST)20時57分(チャート画像の時間帯は2025年3月最終日曜日まで日本から時差9時間遅れの英国冬時間の標準時間 (GMT / Greenwich Mean Time) の英国ロンドン外国為替市場時間 (GMT / JST-9) の11時57分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。米国市場も2024年11月の第1日曜日から2025年3月の第2日曜日まで米国冬時間 (EST / Eastern Standard Time / GMT-5 / JST -14) にあたるため、現在の世界市場では欧州・英国・米国市場共に冬時間で日本と標準時差になっている。

通貨ペア JST 20:57の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 158.38 〜 158.39 +0.86 (円安)
ユーロ/円 163.07 〜 163.08 −0.99 (円高)
ユーロ/ドル 1.0295 〜 1.0297 −0.0119 (ドル高)
英ポンド/円 195.87 〜 195.93 −1.83 (円高)
スイスフラン/円 173.66 〜 173.72 −0.47 (円高)
豪ドル/円 98.19 〜 98.23 −0.66 (円高)

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