FXニュース:日実質国内総生産上振れ

2025年2月17日
今日2025年2月17日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の152円12銭付近から、円の高値でドルの安値の151円47銭付近の値幅約65銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は151円87銭付近と、...

 

東西FXニュース – 2025年02月17日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米小売売上高が予想以下
  • 米長期金利低下4.4%台
  • 米年内利下げ予想が上昇
  • 日銀早期追加利上げ予想
  • 日10年債利回り1.39%
  • ウクライナ情勢とユーロ

今日2025年2月17日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の152円12銭付近から、円の高値でドルの安値の151円47銭付近の値幅約65銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は151円87銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の152円70銭付近の前東京終値比では約83銭の円高ドル安であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、先週金曜日の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場の後半にあたる先週金曜日の夜22時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時152円74銭付近の始値で、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.527%付近と4.5%台で推移していた先週金曜日の夜22時25分頃には一時152円83銭付近と米国市場での円の安値でドルの高値を記録していた。

しかし、米国市場では先週金曜日の夜22時30分に最新米国重要経済指標で景気指標の1月の米国小売売上高の発表があり、前月比は前回の0.4%が前回0.7%に上方修正されたものの、市場予想の−0.1%を下回るマイナス圏の−0.9%に低下し、自動車を除くコアな前月比も前回0.4%は前回0.7%に上方修正された一方で市場予想の0.3%を下回るマイナス圏の−0.4%に下振れし、今年1月は年始の米国カリフォルニア州ロサンゼルス周辺の大規模な山火事による被害や米国大寒波による悪影響があった地方などがあり、市場予想でも警戒はされていたもののその市場予想を更にマイナス圏へと下振れしたことから、米国景気減速懸念により世界的な安全資産の米国債が買われて米国債券価格上昇に伴う利回り急落が起き、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.5%台から4.4%台に向けて大幅に低下したため、債券利回りを受けた日米金利差縮小時の円買いドル売りが起きたほか、米国景気要因によるインフレ圧の減少予想により、米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の年内利下げ予想が再燃したことでも円や主要通貨に対してドルが売られて下落し、発表時の先週金曜日の夜22時30分の1分間の値動きの中でドルは円相場で一時152円30銭付近と、152円台後半から前半へと急落を始めた。

先週金曜日の夜22時30分に同時発表されていた最新米国経済指標の1月米国輸入物価指数の前月比は前回の0.1%は前回0.2%に上方修正されたものの市場予想の0.4%を下回る0.3%で、1月米国輸出物価指数の前月比は前回の0.3%が前回0.5%に上方修正された上で市場予想の0.3%を上回る1.3%に上振れしていたが、先日に米国政府のドナルド・トランプ大統領が相互関税の導入前に国毎の調査期間を設けるなど、4月頃前の数ヶ月にも及ぶ交渉ディール政策の可能性を示唆する猶予期間を発表していた影響もあり、市場では過度な米国関税インフレ再燃への警戒感が緩和されていたことでもドルの買い戻しの抵抗は弱く、米国ニューヨーク債券市場では米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が午前1時20分頃に一時4.451%付近にまで低下したため、債券利回りを受けた金利差トレードの日米金利差縮小時の円買いドル売りや米国長期金利低下時の主要通貨に対するドル売りの影響が強まっていた午前1時24分頃に、対ドル円相場は一時152円2銭付近と米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、先週金曜日の夜23時15分の1月米国鉱工業生産は前回0.9%が前回1.0%に上方修正され、市場予想の0.3%を上回る0.5%に上昇しており、1月米国設備稼働率も前回の77.6%は前回77.5%に下方修正されたものの市場予想の77.7%を上回る77.8%であったことや、米国長期金利低下を受けた金利警戒感の緩和からは一時は前日に揃って高値で引けていた米国主要株価三指数が一時反発していた影響もあり、米国債券価格上昇後の利益確定売りや持ち高調整では低下後の米国長期金利が下げ幅を縮小し始めたことでは、ドルの買い戻しが起き始めてドルは円相場で午前3時31分頃には一時152円39銭付近へと下げ幅を縮小していた。

米国ニューヨーク株式市場では、2月17日の月曜日は大統領記念日(President’s Day) やワシントン誕生日 (Washington’s Birthday) などと呼ばれる米国連邦祝日で祝日連休の週末を控えていた週末市場であったことでは、米国主要企業の決算報告シーズンや先ほどの米国重要景気指標の下振れの影響などもあり、早期の利益確定売りや持ち高調整の株売りも入ったことでは米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (Dow Jones Industrial Average) が再び反落して前営業日比で大幅高の終値に向けたほか、米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) も小幅安の終値に向けたが、世界的な国際ハイテク企業比率が多い米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) は続伸の終値に向けたことでは強弱混合の部分もあり、午前5時40分頃には米国ニューヨーク債券市場で安全資産の米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.485%付近に下げ幅を縮小した影響もあり、一部の株価低下時の低リスク通貨の円の利益確定売りや持ち高調整も市場後半に入った影響では、前営業日同時刻比で小幅域の円高ドル安に留まった。

また、ウクライナ和平交渉への期待感による欧州周辺の地政学リスク緩和の影響により、対ドルで欧州ユーロが買い戻されていた影響などもあり、一時は主要通貨全般に対するドルの値動きを示すドル指数のドルインデックスも一時106.57付近にまで低下していたが、欧州市場終了後の米国市場後半の利益確定や持ち高調整の影響ではドルの買い戻しも入った。

このため、昨夜22時頃から今朝7時頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の安値でドルの高値の152円83銭付近から、円の高値でドルの安値の152円2銭付近の値幅約81銭で、今朝7時頃のニューヨーク終値は152円31銭付近と、前営業日同時刻の152円80銭付近の前ニューヨーク終値比で約49銭の円高ドル安をつけて、週末を迎えていた。

週末には、英国ロイター通信 (Reuters) などが、米国政府のドナルド・トランプ大統領がロシアのウラジーミル・プーチン大統領とのウクライナのウクライナでの戦争終結に向けた停戦会談が「非常に近い時期」になり得ると発言したニュースの話題があったが、米国とロシア主導の話し合いには、ウクライナからの懸念が出たほか、欧州の地政学リスク緩和期待は強まる一方で、フランスのエマニュエル・マクロン大統領も、ドイツ首相、ポーランド首相、北大西洋条約機構 (NATO) 事務総長、イタリア首相、欧州連合 (EU) 欧州委員会委員長、欧州理事会議長と英国首相を含む欧州緊急首脳会議による協議を呼びかけ、ウクライナに対する米国のアプローチの変化とそれに伴う欧州安全保障へのリスクについて話し合うとのニュース続報があった。

週明けの今朝早朝のアジア・オセアニア市場では、先週金曜日の夜の1月の米国小売売上高下振れや週末の欧米ニュースを受けて今朝7時頃にドルは円相場で一時152円21銭付近の窓開け下落から始まったが、今朝8時48分頃には一時152円39銭付近と、ニューヨーク終値付近を上回る窓埋めが入り、今日の日本市場へと向けていた。

今朝8時50分頃には、今日の日本市場に先行して日本の最新重要経済指標の2024年10〜12月第4四半期の日本実質国内総生産 (GDP /Gross Domestic Product) の速報値の発表があり、前期比は前回0.3%が前回0.4%に上方修正された上で市場予想の0.3%を上回る0.7%に上振れし、年率換算も前回1.2%が前回1.7%に上方修正されて市場予想の1.0%を大幅に上回る2.8%に上振れし、市場予想以上の日本のGDPが昨年2024年の通年で前年比0.1%増と4年連続のプラス成長を維持したことも世界市場で好感され、堅調な日本経済によるインフレ圧が意識されたことでは、賃金上昇を伴う2%のインフレ目標を掲げる日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の早期の追加利上げ予想が再燃し、世界的に流動性が高いドルや主要通貨に対する円買いが起きて、発表時の今朝8時50分頃には対ドルの円相場が一時152円11銭付近の反発したことに続き、今朝8時59分頃には一時151円97銭付近と、一時151円台に対ドルの円が上昇していた。

今日の日本市場に向けた円売りドル買いも入り始めたことでは、今朝9時頃から始まった東京外国為替市場の対ドル円相場は一時152円0銭付近の始値で、今朝9時19分頃には対ドル円相場は一時152円12銭付近と今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録したが、日本よりも時差遅れで日本時間の今夜にあたる米国市場は本日祝日休場であることから、米国の取引先が休業で日本企業の輸入実需による円売りドル買いは弱かった一方で、国内輸出企業の円買いドル売り需要の方が強かった影響や、今朝早朝の日本のGDPの上振れを受けた景気要因のインフレ圧予想により日銀の早期追加利上げ予想が高まっていた影響による新発10年物の日本国債利回り上昇を受けた債券利回りの日米金利差縮小時の円買いドル売りの影響などにより、ドルは円相場で再び一時151円台に向けた下落を始めた。

今日の国内債券市場では、新発10年物の日本国債利回りが指標となる国内長期金利が一時1.385%付近に向けて上昇し、およそ15年ぶりの高利回りを記録したため、先週末から一時4.480%付近に低下していた米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利との債券利回りを受けた金利差トレードでは日米金利差縮小時の円買いドル売りが入りやすくなり、今日の午後14時58分頃に対ドル円相場は一時151円47銭付近と、今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

一方、今日の東京株式市場では、国内金利上昇への警戒感からは一時は日経平均株価が下落したものの、市場予想以上に堅調な日本のGDPの上振れを受けては日本経済の底堅さと景気好感による日本株の買い戻しが入って株価が反発したため、今日の午後15時30分頃の日経平均株価の終値は3万9174円25銭の終値と、前営業日比で24円82銭高の小幅高で大引けしたことでは、一時の株価低下時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) で買われていた国内第一安全資産の低リスク通貨の円売りや持ち高調整の抵抗が入ったことでは、対ドルの円相場は151円台前半から後半へと上昇幅を縮小した。

夕方からの欧州英国市場の参入による主要取引通貨のドルの買い戻しも入り、今夜17時前にはドルは円相場で一時151円89銭付近に反発していたため、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は151円87銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の152円70銭付近の前東京終値比で約83銭の円高ドル安になった。

また、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、時間外の日本国債取引で新発10年物の日本国債利回りが指標となる国内長期金利が更に上昇し、一時1.396%付近と1.39%台に乗せた一方で、今夜の米国祝日休場により米国10年債の利回りが指標の米国長期金利は一時4.480%付近に低下したままであったことから、今夜17時3分頃に一時151円95銭付近まで円相場で買い戻されていたドルは、今夜19時54分頃には一時151円59銭付近に低下している。

今夜この後の米国市場は祝日休場につき、最新米国経済指標の発表予定はないが、深夜24時20分頃から次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の中でもタカ派で知られるミシェル・ボウマン理事の発言予定を控えている。

また、世界の株式市場と債券市場やコモディティ市場などの為替相場への影響と、世界情勢などの政治ニュースや要人発言などを世界のFXトレーダー達が引き続き注視している。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は159円19〜20銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の159円79〜80銭付近の前東京終値比で約60銭の円高ユーロ安であった。

主な要因は、今朝発表の日本のGDPの大幅な上振れにより、堅調な日本経済を背景としたインフレ圧が意識され、日銀の早期追加利上げ予想が高まり、国内長期金利上昇時の円買いでドルだけでなく欧州ユーロや英国ポンドなどの主要通貨に対しても円相場が上昇した。

そのため、英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は191円24〜30銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の191円85〜91銭付近の前東京終値比で約61銭の円高ポンド安になった。

ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0481〜1.0483ドル付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の1.0464〜1.0466ドル付近の前東京終値比で約0.17セントのユーロ高ドル安であった。

主な要因は、欧州と地理的に近いウクライナ情勢の停戦期待により地政学リスク緩和を受けた欧州ユーロの買い戻しが対ドルで続く中、ドル円の円高ドル安の外貨影響でもユーロ高ドル安になり、今夜の米国市場の祝日休場によりドル実需が弱いことも影響を及ぼしていた。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025年2月17日の日本時間(JST)20時41分(チャート画像の時間帯は2025年3月最終日曜日まで日本から時差9時間遅れの英国冬時間の標準時間 (GMT / Greenwich Mean Time) の英国ロンドン外国為替市場時間 (GMT / JST-9) の11時41分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。米国市場も2024年11月の第1日曜日から2025年3月の第2日曜日まで米国冬時間 (EST / Eastern Standard Time / GMT-5 / JST -14) にあたるため、現在の世界市場では欧州・英国・米国市場共に冬時間で日本と標準時差になっている。

通貨ペア JST 20:41の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 152.62 〜 152.63 −0.08 (円高)
ユーロ/円 158.89 〜 158.90 −0.90 (円高)
ユーロ/ドル 1.0479 〜 1.0480 +0.0015 (ドル安)
英ポンド/円 190.96 〜 191.02 −0.89 (円高)
スイスフラン/円 168.29 〜 168.35 −0.48 (円高)
豪ドル/円 96.44 〜 96.48 −0.19 (円高)

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