FXニュース:米長期金利一時4.2%台

2025年2月26日
今日2025年2月26日水曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の149円5銭付近から、円の高値でドルの安値の148円63銭付近の値幅約42銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は149円51銭付近と、...

 

東西FXニュース – 2025年02月26日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米消費者信頼感指数低下
  • 米国政府財務長官の発言
  • 米ナズダック株大幅続落
  • 国内長期金利上昇幅縮小
  • 日経平均株価は小幅続落
  • 欧州株価上昇時のユーロ

今日2025年2月26日水曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の149円5銭付近から、円の高値でドルの安値の148円63銭付近の値幅約42銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は149円51銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の149円28銭付近の前東京終値比で約23銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、昨日の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、昨夜19時55分頃に時間外の米国債券取引で米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.350%付近に反発したことを受けては、債券利回りを受けた日米金利差トレードの影響により円相場でドルが買い戻され、昨夜20時34分頃に一時149円96銭付近に反発した。

ただし、世界的な安全資産である米国債買いの影響によって米国債券価格上昇に伴う利回り低下が起きて米国長期金利が再び低下を始めると、ドルも円相場で上昇幅を縮小したため、欧州市場と英国ロンドン外国為替市場の後半にあたる昨夜22時頃からの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時149円77銭付近の始値で、この時間には米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利は一時4.330%付近であったが、昨夜22時20分頃の一時4.337%付近に再反発を見せたことでは、昨夜22時19分頃にドルは円相場で一時149円82銭付近と、昨夜の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

しかし、前日に続き、米国主要株価決算シーズンで市場では投資家や株主達の株価への警戒感が米国関税報道などを受けて高まっており、今週に世界的なAI (Artificial Intelligence) 半導体大手の米国エヌビディア (NVIDIA) の決算報告予定があり、先日の中国ディープシーク (DeepSeek) ショック後の最近の米国AI関連のハイテク株価大幅下落の影響を受けて、この日にも米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) の大幅続落予想が出ていたことなどもあり、世界的な安全資産の米国債買いの影響が再び強まったことなどでは、昨夜22時45分頃には安全資産の米国債買いの影響が再開し、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利は一時4.314%付近に低下したため、ドルは円相場で149円台前半に反落した。

米国市場では最新米国経済指標の発表が始まり、昨夜23時に発表の12月の米国S&Pケース・シラー住宅価格指数の前年同月比は前回4.3%が前回4.4%に上方修正された上で市場予想の4.4%を上回る4.5%に上昇し、同12月の米国住宅価格指数の前月比も前回0.3%が前回0.4%に上方修正された後の0.4%の横ばいで、2024年10〜12月第4四半期の米国住宅価格指数の前期比も前回0.7%が前回0.9%に上方修正されたことに加えて市場予想の0.3%を上回る1.4%に上振れしたことでは、発表後のドルは円相場で一時149円台後半に反発した。

昨夜の米国ニューヨーク株式市場が始まると、米国主要株価三指数の中でも金利に敏感な米国ダウ工業株 (Dow Jones Industrial Average) は米国長期金利低下の影響による金利警戒感緩和で上昇して始まったが、米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) は上昇後に反落し、先述の米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) は大幅な続落に向け始めたため、ドルは円相場で再び149円台前半になった。

深夜24時に発表された2月の米国リッチモンド連邦準備銀行 (連銀) 製造業指数は前回マイナス圏だった-4と市場予想の-2を上回るプラス圏の6に改善されていたものの、同時発表だった米国コンファレンス・ボード (Conference Board / 全米産業審議会) の2月の米国消費者信頼感指数では、前回分の104.1は前回105.3に上方修正されていた一方で、今回分が市場予想の102.5を大きく下回る98.3に下振れし、前日までの米国経済指標でも一時燻っていた米国景気減速懸念の株売りが再燃し、発表後には米国主要株価三指数が揃って一時マイナス圏の推移を見せた時間があったため、米国主要株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) で安全資産の米国債が買われて米国債券価格上昇に伴う利回り低下が起き、米国10年債の利回りが指標の米国長期金利が更なる低下を見せ、債券利回りの日米金利差縮小時の円買いドル売りに加えて、低リスク通貨の円が買われて上昇した。

また、米国政府のスコット・ベッセント財務長官の発言の影響もあり、米国ワシントンのオーストラリア大使館のイベントで、「民間セクターはリセッション(Recession / 景気後退) 局面に陥っている」、「実態は経済指標で示されているよりも脆弱な可能性がある」と米国景気懸念を高める発言のニュースが話題となり、「我々の目標は米国経済の再民営化だ」、「米国政府支出と規制の削減を通じて経済成長の再民営化を目指す」などと、第二次ドナルド・トランプ政権が米国経済における政府の役割を減らすことに注力するとの考えを示したことでも、米国景気減速懸念により安全資産の米国債が買われて利回りが低下した。

米国ニューヨーク債券市場では、深夜24時32分頃には米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.290%付近の低利回りを記録するなど、一時4.3%台から4.2%台への低下を見せた日米金利差縮小時の円買いドル売りと、米国主要株価下落時のリスク回避のリスクオフの低リスク通貨の円買いが同時に強まっていたことなどから、深夜24時30分頃の対ドル円相場は一時148円56銭付近と、米国市場の円の高値でドルの安値をつけ、今年最大の円高ドル安も更新した。

とはいえ、米国長期金利の大幅低下を受けては、金利警戒感緩和により米国主要株価三指数の中でも米国政策金利に特に敏感な米国ダウ工業株 (Dow Jones Industrial Average) が買い戻されてマイナス圏からプラス圏に反発上昇して大幅高に向けたことでは、市場高値後の低リスク通貨の円には利益確定売りや持ち高調整の買い戻しの抵抗が入り始めた。

しかし、米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) も一時のより大幅な下げ幅は縮小したものの前日比では小幅安の終値に向け、米国AI関連を含む国際的なハイテク企業比率が多く海外投資を多く受けている米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) はマイナス圏の推移を続けたまま大幅続落の終値に向けたことでは、米国主要株価三指数中の二指数の低下を受けたリスクオフの低リスク通貨の円買いの影響が残っていた。

米国ニューヨーク債券市場では、米国債券価格上昇後の利益確定売りや持ち高調整の抵抗も入ったことでは、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利は一時4.3%台への反発も見せていたが、今朝早朝のニューヨーク終値の頃にも一時4.298%付近と一時4.2%台に再び低下したことでは、市場終盤の利益確定や持ち高調整の中でも、今朝早朝の米国市場では債券利回りの日米金利差縮小時の円買いドル売りと低リスク通貨の円買いの影響があった。

なお、この日の米国市場では、今年の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の投票権を持っていた米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) のマイケル・バー副議長の発言もあったが、同氏は2月28日で退任することを明らかにしており、米国コネティカット州のエール大学経営大学院のスピーチにおいて、ドナルド・トランプ米国大統領が最近署名した大統領令の数々についての言及を避けていたが、質疑応答では米国政府からの独立期間であるFRBの資金提供がドナルド・トランプ政権により停止されている消費者金融保護局 (CFPB / Consumer Financial Protection Bureau) が米国世帯に「非常に有益」なことをしてきたと指摘し、今後の米国政策金利などについては特に言及はしていなかったが、大統領令により独立期間のFRBの銀行監督や規制業務などへの統制への懸念が燻ったものの、米国金利予想への影響はなかった。

このため、昨夜22時頃から今朝7時頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の安値でドルの高値の149円82銭付近から、円の高値でドルの安値の148円56銭付近の値幅約1円26銭で、今朝7時頃のニューヨーク終値は149円3銭付近と、前営業日同時刻の149円72銭付近の前ニューヨーク終値比で約69銭の円高ドル安をつけていた。

今朝早朝のオセアニア市場時間に続き、今朝9時頃から始まった今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時149円5銭付近の始値であったが、今朝9時台の時間外の米国債券市場でも米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.288%付近の低利回りを見せたことでは債券利回りを受けた金利差トレードの日米金利差縮小時の円買いドル売りが先行し、今朝9時18分頃に対ドル円相場は一時148円63銭付近と今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

日本の国債市場では、日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の追加利上げ予想の影響も続く新発10年物日本国債利回りが指標となる国内長期金利が今朝早朝に一時1.37%台付近に上昇していたものの、その後には日本市場時間の国債買い需要などにより反落し、一時1.32%台付近に低下した影響では、円相場ではドルの買い戻しも入り始めて反発し、今朝9時55分の日本市場の仲値決済でも日本企業の輸入実需などによる円売りドル買いが入ったため、この時間にはドルは円相場で149円台に反発上昇した。

今日の東京株式市場では日経平均株価が今朝マイナス圏で始まった後に一時下げ幅を広げ、日本株価下落時のリスク回避のリスクオフの影響では国内第一安全資産の低リスク通貨の円買いは円相場におけるドルの反発後の上昇の抵抗となっていたが、国内長期金利が上昇幅を縮小したことでは金利警戒感緩和による日本株の買い戻しなども入り、日経平均株価が一時の大幅な下落幅を市場後半に小幅域へと縮小したことでは、低リスク通貨の円の利益確定売りや持ち高調整も入った。午後15時30分には今日の日経平均株価は3万8142円37銭の終値をつけ、前日比95円42銭安の小幅安の範囲内で大引けした。

一方、時間外の米国債券市場では、米国下院で選挙時にドナルド・トランプ大統領が公約していた4.5兆ドル規模の大型減税の可決や、米国債務上限が36兆ドルから40兆ドルへと4兆ドル規模の引き上げなどの法案概要の可決を受けて、米国債券価格上昇後の米国債売りや持ち高調整などが入った影響などもあり、米国10年債の利回りが指標の米国長期金利が一時4.2%台から4.3%台へと下げ幅を縮小し、米国長期金利は午後15時台の一時4.339%付近に向けた反発上昇を見せたため、債券利回りの日米金利差拡大時の円売りドル買いが入り、午後14時22分と午後15時42分頃にドルは円相場で一時149円63銭付近と、149円台後半の今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

夕方からの欧州市場の参入を受けては、市場高値後のドルは上昇幅を縮小したものの、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は149円51銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の149円28銭付近の前東京終値比で約23銭の円安ドル高になった。

今夜この後の米国市場では、最新米国経済指標の発表予定と米国債入札予定があり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、深夜24時に1月米国新築住宅販売件数と、深夜24時30分に週間米国原油在庫、27時に米国7年債入札予定などを控えている。

また、今週に発表予定の米国エヌビディアの決算報告であるが、世界的な注目が集まっていることもあり、早ければ今夜この後の米国株式市場の株引け後の時間に見通しまで発表される可能性が高く、その後の市場での値動きは先物を除いては翌日の米国株式市場となる予定であるが、このため昨日から米国株式市場では警戒感が高まっており、世界の株式市場と債券市場やコモディティ市場などの為替相場への影響に加えて、世界情勢などの政治ニュースや要人発言なども世界のFXトレーダー達が注視している。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は156円89銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の156円14〜16銭付近の前東京終値比で約75銭の円安ユーロ高であった。

主な要因は、今日の国内長期金利が上昇幅を縮小し、午後には日経平均株価が下げ幅を縮小していたが、今日の夕方の欧州市場では欧州主要株式指数の独DAX (Deutscher Aktien-indeX) が上昇トレンドのリスク選好のリスクオン (Risk-on) となり、低リスク通貨に利益確定売りが入った一方で欧州ユーロや英国ポンドの買い戻しがあったため、欧英通貨が円相場で反発上昇した。

そのため、英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は189円12銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の188円19〜25銭付近の前東京終値比で約93銭の円安ポンド高であった。

ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0493ドル付近で、前営業日同時刻にあたる昨日の夜17時の1.0459〜1.0461ドル付近の前東京終値比では約0.34セントのユーロ高ドル安であった。

主な要因は、今朝に米国長期金利が一時4.2%台と今年最低の低利回りを記録した米国長期金利低下時のドル売りの影響があったことに対し、今日の夕方には欧州主要株価上昇時のリスク選好のリスクオンの欧州ユーロ買いがあったことなどが為替相場に影響を与えていた。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025年2月26日の日本時間(JST)20時43分(チャート画像の時間帯は2025年3月最終日曜日まで日本から時差9時間遅れの英国冬時間の標準時間 (GMT / Greenwich Mean Time) の英国ロンドン外国為替市場時間 (GMT / JST-9) の11時43分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。米国市場も2024年11月の第1日曜日から2025年3月の第2日曜日まで米国冬時間 (EST / Eastern Standard Time / GMT-5 / JST -14) にあたるため、現在の世界市場では欧州・英国・米国市場共に冬時間で日本と標準時差になっている。

通貨ペア JST 20:43の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 149.51 〜 149.52 +0.23 (円安)
ユーロ/円 156.87 〜 156.88 +0.73 (円安)
ユーロ/ドル 1.0491 〜 1.0492 +0.0032 (ドル安)
英ポンド/円 189.12 〜 189.18 +0.93 (円安)
スイスフラン/円 166.95 〜 167.01 +0.56 (円安)
豪ドル/円 94.44 〜 94.48 +0.12 (円安)

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