FXニュース:日経平均史上第三下落幅

2025年4月07日
今日2025年4月7日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の146円85銭付近から、円の高値でドルの安値の145円7銭付近の値幅約1円78銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は145円74銭付近と、...

 

東西FXニュース – 2025年04月07日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 中報復関税貿易摩擦懸念
  • 最新米雇用統計強弱混合
  • 日中欧英米世界同時株安
  • 米トランプ利下げを要求
  • 米FRB議長利下げ急がず
  • 日経平均ブレーカー発動
  • 米長期金利3.8〜4%台

今日2025年4月7日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の146円85銭付近から、円の高値でドルの安値の145円7銭付近の値幅約1円78銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は145円74銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の146円36銭付近の前東京終値比で約62銭の円高ドル安であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、先週金曜日の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、第二次ドナルド・トランプ政権の相互関税政策に対し、中国政府が米国から中国への全ての輸入品に34%の追加報復関税を課すと表明したというニュース報道などが先週金曜日の夜19時頃に話題になったことを受けて世界的な貿易摩擦や景気影響への警戒感が高まり、欧州や英国の主要株価の大幅下落と共にリスク回避のリスクオフ (Risk-off) で低リスク通貨の円が買われて、先週金曜日の夜20時13分頃にドルは円相場で一時144円55銭付近に下落した。

また、先週金曜日の夜20時台には、世界的な安全資産の米国債が買われた影響により、米国債券価格上昇時の利回り低下が起き、米国10年債利回りが指標となる米国長期金利も一時3.856%台付近と、昨年2024年10月以来の今年最低の利回りを記録していた。

ただし、一時144円台からは米国市場に向けたドル実需もあってドルの買い戻しも入った影響では、先週金曜日の夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時145円33銭付近の始値であった。

米国市場では、先週金曜日の夜21時30分に最新米国重要経済指標の3月の米国雇用統計の発表があり、3月の米国非農業部門雇用者数変化 (NFP / Non-Farm Payrolls) の前月比は、前回の15.1万人と前回下方修正の11.7万人と市場予想の13.5万人を大幅に上回る22.8万人であったことを受けては、発表時の先週金曜日の夜21時30分の1分間の値動きの中でドルは円相場で瞬時に一時145円52銭付近に反発上昇したが、前月分が下方修正されていたことに加えて、3月米国失業率が前回と市場予想の4.1%に対し4.2%に軟化したことを受けては、先週金曜日の夜21時31分頃にドルは円相場で一時145円3銭付近に一時反落し、米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

3月米国平均時給の前月比は前回0.3%が前回0.2%に下方修正されたものの、修正前の前回と市場予想通りの0.3%と堅調で、3月米国平均時給の前年同月比では前回の4.0%と市場予想の3.9%を下回る3.8%と強弱混合であったが、市場予想以上の米国NFP上昇を受けた米国債券市場では、今年最大の米国債券価格上昇後の米国債売りが入った影響では、先週金曜日の夜22時55分頃に米国長期金利が一時3.961%付近と3.9%台に一時反発し、債券利回りを受けた金利差トレードで市場安値後のドルの買い戻しも入っていた影響では、昨夜23時5分頃にドルは円相場で一時145円88銭付近に反発していた。

一方、米国ニューヨーク株式市場では、世界的な報復関税激化が世界経済に与える影響への警戒感などから世界同時株安の市場トレンドが継続し、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (Dow Jones Industrial Average) と米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) と米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) が揃って大幅な下落を見せる中で、ドナルド・トランプ大統領が自身のソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS / Social Networking Services) のトゥルース・ソーシャル (Truth Social) に投稿し、「これこそ、ジェローム・パウエルFRB議長が利下げをするのに絶好のタイミングだ。議長はいつも『遅い』が、今ならイメチェンして機敏になれる」、「ジェローム、利下げして、政治的な駆け引きはやめろ!」と政治力を強調したコメントをした影響では、先週金曜日の夜23時45分頃に米国長期金利が一時3.895%付近と3.8%台に反落したことに続き、先週金曜日の夜23時50分頃にドルも円相場で一時145円4銭付近に反落した。

しかし、深夜24時25分頃から次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) のジェローム (ジェイ) ・パウエル議長の要人発言が始まり、「トランプ米国政権の関税政策が経済に与える影響は、予想を上回る可能性が高い」ことや、「高インフレと経済成長率鈍化のリスクが高まっている」と発言し、今後の金融政策については、「適切な方向性について、結論を出すには時期尚早」とし、「選挙で選ばれた公職者のコメントに反応したくない」と言いながらも、「急ぐ必要はない。時間はある」と発言し、米国追加利下げを急がない姿勢を改めて示したことを受けては米国長期金利が再び上昇し、午前3時頃には4.015%付近と一時4%台の高利回りになったため、債券利回りを受けた金利差トレードの日米金利差拡大時のドルの買い戻しの影響では午前3時4分頃にドルは円相場で一時147円44 銭付近に上昇し、米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

とはいえ、米国ニューヨーク株式市場では、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (Dow Jones Industrial Average) が前営業日比で-2,231.07ドルの-5.50%の大幅安の終値をつけ、米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) も前営業日比-322.44ドルの-5.97%の大幅安の終値で、米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) も前営業日比-962.82ドルの-5.81%と揃って大幅安の終値となり、欧米主要株価下落時のリスク回避のリスクオフの低リスク通貨の円買いが入った影響では、対ドル円相場は146円台に戻した。

このため、先週金曜日の夜21時頃から先週土曜日の朝5時55分頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の145円3銭付近から、円の安値でドルの高値の147円44銭付近の値幅約2円41銭で、先週土曜日の朝5時55分頃のニューヨーク終値は146円93銭付近と、米国市場の前営業日同時刻の146円6銭付近の前ニューヨーク終値比で約87銭の円安ドル高をつけて先週末を迎えていた。

先週土曜日の4月5日には、ドナルド・トランプ大統領が2日に発表した米国相互関税のうち、米国への全ての輸入品への一律10%の基本関税が米国東部時間5日午前0時1分(日本時間で同日の午後13時1分)に発動し、オーストラリア、英国、コロンビア、アルゼンチン、エジプト、サウジアラビアなどにまず適用され、米国税関・国境警備局の通達によれば、5日午前0時1分までに航空便や船便に積み込まれた輸送中貨物については51日間の猶予期間が設けられるが、5月27日午前0時1分までに米国に到着する必要があるとされており、また9日には相互関税で国・地域別に税率を上乗せする措置の57カ国・地域が対象に拡大し、日本への関税率は24%、欧州連合(EU / European Union)は20%、中国は発動済みの20%に加えて34%を上乗せされることなどが報じられた。

その週末のニュースの影響などから、今朝早朝の週明けのオセアニア市場では、今朝6時頃にドルは円相場で一時145円52銭付近の窓開け急落のドル売りと低リスク通貨の円買いから始まり、今朝8時21分頃のアジア・オセアニア市場時間には一時144円82銭付近と更なる円買いドル売りが入った。

今朝8時30分に発表された日本の最新経済指標の2月日本毎月勤労統計調査の現金給与総額の前年同月比は前回の2.8%と市場予想の3.0%を上回る3.1%であったが、物価変動額などを考慮した2月の実質賃金では−1.2%となり、前月の1月分も−1.8%から−2.8%に下方修正されており、実質賃金上昇が物価上昇などに追いついていない2カ月連続のマイナス圏であった影響では、日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) が追加利上げに動きにくいのではないかという市場予想が浮上し、日本市場に向けてドルは円相場で145円台に反発した。

その影響から、今朝9時頃から始まった今日の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時145円43銭付近の始値で、今朝9時55分の日本市場の仲値決済に向けた日本企業の輸入実需などのドル需要の円売りドル買いなども入り、今朝11時52分頃に対ドル円相場は一時146円85銭付近と、今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

しかし、東京株式市場では、米国主要株価三指数の大幅下落の影響もあり、米国関税政策の世界景気への影響などへの警戒感が続き、今朝には日経平均先物が先週からの下落幅が制限に達したサーキットブレーカー発動で一時中断するなどのハプニングが起きており、今日の日経平均株価が大幅な続落を見せて前営業日比で一時2941円超と、2023年10月31日以来で史上3番目と言われる暴落を見せた影響では、株価下落時のリスク回避のリスクオフで国内第一安全資産の低リスク通貨の円が買われ、今日の午後15時30分に今日の日経平均株価は3万1136円58銭の終値をつけ、前営業日比2644円0銭安の大幅安で大引けした。

午後からの欧州市場の参入でも、先週に大幅安で終えていた欧州主要株価の独DAX (Deutscher Aktien-indeX) が更なるマイナス圏から始まった影響などがあり、夕方からの英国ロンドン外国為替市場でも世界的な安全資産の米国債買いの影響などで、午後16時10分頃に米国長期金利が一時3.888%付近と一時3.8%台に低下した時間があったため、債券利回りの金利差トレードの日米金利差縮小時の低リスク通貨の円買いとドル売りで、夕方16時12分頃にドルは円相場で一時145円7銭付近と、今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、その後には、米国債券価格上昇後の売り反動などで米国長期金利が反発を始めると、ドルも円相場で反発して下げ幅を縮小したことでは、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は145円74銭付近で、前営業日同時刻の先週金曜日の夜17時の146円36銭付近の前東京終値比では約62銭の円高ドル安になった。

今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、今夜19時44分頃に米国10年債利回りが指標の米国長期金利は一時4.020%付近に上昇を見せた影響では、今夜19時45分頃にはドルは円相場で一時146円62銭付近と前東京終値比の円安ドル高にも転じたが、その後に米国長期金利が上昇幅を縮小すると、今夜20時頃にドルも円相場で一時146円16銭付近の円高ドル安に戻すような値動きも見せている。

なお、今夜この後には、次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) 高官の発言予定や最新米国経済指標の発表予定などがあり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜23時30分頃からFRBのアドリアナ・クーグラー理事の発言予定と、28時に2月米国消費者信用残高などの発表を控えている。

また、世界株式市場と債券市場やコモディティ市場などの為替相場への影響や、主要国の政治政策などの影響に加えて、世界情勢と要人発言などのファンダメンタル分析向けのニュースはテクニカル分析と共に、世界のFXトレーダー達の値動き予想材料になっている。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は160円43銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の160円67銭付近の前東京終値比では約24銭の円高ユーロ安であった。

主な要因は、米国関税ショックによる世界的な株価下落が続き、今日の日経平均株価が歴史的な株安を記録したブラックマンデー (Black Monday) 翌日と日銀の利下げが米国景気減速懸念と連れて大幅安になった時に続く、史上第3番目の大幅安になった株価リスク回避のリスクオフの低リスク通貨の円買いの影響があり、比較的リスク市場に弱い欧州ユーロや英国ポンドに対して円相場が続伸した今日の東京終値となった。

そのため、英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は187円98銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の190円14銭付近の前東京終値比で約2円16銭の大幅な円高ポンド安であった。

ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.1009ドル付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の1.0978ドル付近の前東京終値比で約0.31セントのユーロ高ドル安であった。

主な要因は、世界同時株安を受けた世界的な安全資産の米国債買いの影響で、米国長期金利低下時のドル売りの影響が観測されていた。

ただし、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、米国長期金利が一時4%台になったドルの買い戻しも入り、今夜20時頃には前東京終値比でドル高ユーロ安にも転じている。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025年4月7日の日本時間(JST / Japan Standard Time)の20時00分(チャート画像の時間帯は英国夏時間 (BST / British Summer Time / JST-8) の英国ロンドン外国為替市場時間の12時0分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。なお、米国市場は2025年3月9日から11月2日まで米国夏時間 (DST / Daylight Saving Time / JST-13) に日本との時差が1時間短縮に調整されており、欧州英国市場も2025年3月30日から10月26日まで英国夏時間のサマータイム (BST / British Summer Time / JST-8) に時差調整されたことには注意が必要である。

通貨ペア JST 20:00の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 146.15 〜 146.17 −0.21 (円高)
ユーロ/円 160.17 〜 160.19 −0.50 (円高)
ユーロ/ドル 1.0958 〜 1.0959 −0.0020 (ドル高)
英ポンド/円 187.47 〜 187.53 −2.67 (円高)
スイスフラン/円 171.20 〜 171.26 +0.25 (円安)
豪ドル/円 88.28 〜 88.32 −2.52 (円高)

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