FXニュース:日米欧英株主要株価上昇

2025年4月14日
今日2025年4月14日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の143円75銭付近から、円の高値でドルの安値の142円23銭付近の値幅約1円54銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は143円7銭付近と、...

 

東西FXニュース – 2025年04月14日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米中貿易摩擦懸念米売り
  • 米3月PPI市場予想以下
  • 米FRB高官市場支援示唆
  • 米関税ディールに前向き
  • 米年先期待インフレ6.7%
  • 米スマホ等関税除外報道
  • 米半導体等に別関税発言

今日2025年4月14日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の143円75銭付近から、円の高値でドルの安値の142円23銭付近の値幅約1円54銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は143円7銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の142円68銭付近の前東京終値比では約39銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、先週金曜日の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、米中貿易摩擦懸念の米国売りでドルや米国債が売られて価格が下落し、先週金曜日の夜18時51分頃に対ドル円相場は一時142円5銭付近と昨年2024年9月以来の今年最大の円高ドル安の記録を更新していた。

しかし、米国ホワイトハウス報道官が、「中国が米国と取り引きを行う意向があるのなら、報復を続けることは中国にとって良いことではない」ことや、「ドナルド・トランプ米国大統領は、中国との取引 (Deal / ディール) に前向きであることを明確にしている」と述べたほか、米国相互関税を90日間停止した交渉中の他国とのディール交渉について、「これまでに15以上の提案があった」ことや、「ドナルド・トランプ米国大統領は、90日以内に良いディールが成立することを期待している」などと前向きな発言をしたことはドルの買い戻しに繋がった。

また、金融市場でも、英国経済新聞「フィナンシャル・タイムズ」 (FT / Financial Times) のインタビューで、次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) 高官の米国ボストン地区連邦銀行 (連銀) のスーザン・コリンズ総裁が、「市場はなお良好に機能し続けている」と発言し、市場流動性についての機能的な懸念は今のところはないとし、「市場の機能や流動性についての懸念が生じた場合には、FRBは対処する手段を持っている。必要に応じて、対処する用意がある」と述べたことなどが話題になり、金融市場の警戒感とリスク回避姿勢がやや緩和したことも、市場高値後の低リスク通貨の円の利益確定売りと持ち高調整のドルの買い戻しの一因となり、先週金曜日の夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時142円61銭付近の始値であった。

一方、先週金曜日の夜21時30分に発表された米国インフレ関連の最新米国経済指標の3月米国卸売 (生産者) 物価指数 (PPI / Producer Price Index) は、前月比が前回の0.0%と前回修正の0.1%と市場予想の0.2%を下回るマイナス圏の−0.4%に下振れし、前年同月比も前回の3.2%と市場予想の3.3%を下回る2.7%で、天候条件などで価格変動の激しい食品とエネルギーを除く基調的物価の3月米国PPIコア指数も、前月比は前回の−0.1%と前回修正の0.1%と市場予想の0.3%を下回る−0.1%で、前年同月比も前回の3.4%と前回修正の3.5%と市場予想の3.6%を下回る3.3%と、いずれも市場予想以下の米国経済指標であったことでは再びドルが円相場で売られて一時反落し、先週金曜日の夜22時13分頃にドルは円相場で142円22銭付近と、米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、先述の米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) 高官の米国金融市場支援の準備があるという発言を受けて、米国金融市場への警戒感がやや緩和していた米国ニューヨーク株式市場では、前営業日の安値後の米国株の買い戻しが入り始めて、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) と米国S&P 500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) と米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) が揃って反発上昇を見せ始めたことでは、市場安値後のドルは低リスク通貨の円に対して再び反発を始めた。

先週金曜日の夜23時に発表された最新米国経済指標の4月の米国ミシガン大学消費者態度指数の速報値は、前回の57.0と市場予想の54.5を下回る50.8であったが、同時に発表された米国消費者予想の1年先の期待インフレ率が6.7%と1981年以来の高水準になったことでは、米国政策金利の先高観から米国ニューヨーク債券市場では米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が上昇し、深夜24時台に一時4.586%付近と今年2月13日以来の高利回りになったことでは金利警戒感により反発を見せ始めていた米国主要株価三指数が一時やや反落したものの、安全資産の米国債買いの影響で上昇後の米国長期金利も反落したことに加え、調査期間が3月25日から4月8日と4月9日の米国相互関税の90日間の一時停止発表前であったことで調整が入り、米国長期金利反落に伴う金利警戒感緩和で、米国大手金融系の決算報告も続く米国主要株価三指数は再び上昇して大幅高に向けた。

米国主要株価三指数は市場後半には揃って前営業日比で大幅高の終値に向けていたため、米国主要株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) による低リスク通貨の円売りとドルの買い戻しが入り、午前2時57〜58分頃にドルは円相場で一時144円20銭付近と、米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

しかし、米国相互関税政策の先行き不透明感も強く、基軸通貨のドルから低リスク通貨の円や第三の安全資産と呼ばれるスイスフランや欧州ユーロなどへの資金移動や自国通貨の買い戻しなどの世界的な為替相場の需要などもあり、週末を控えた市場終盤にはドルは円相場で143円台に戻していた。

このため、先週金曜日の夜21時頃から先週土曜日の朝5時55分頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の安値でドルの高値の142円22銭付近から、円の高値でドルの安値の144円20銭付近の値幅約1円98銭で、先週土曜日の朝5時55分頃のニューヨーク終値は143円54銭付近と、前営業日同時刻の144円45銭付近の前ニューヨーク終値比で約91銭の円高ドル安をつけて週末を迎えていた。

週明けの今朝早朝のアジア・オセアニア市場では、週末中のニュースで、米国アップル (Apple Inc.) のiPhone (アイフォーン) などの製造拠点もある中国への145%の米国相互関税について、ドナルド・トランプ米国政権がスマートフォンとパソコンや半導体製造装置と電子記憶装置などを米国相互関税の対象からを除外したことが話題になりドルの買い戻しが入ったが、米国政府のハワード・ラトニック商務長官は、「それらには今後予定している別の半導体関税の対象になる」と発言し、ドナルド・トランプ米国大統領が、本日14日に半導体への米国関税措置を説明する考えを明らかにしているとしたことでは再びドル売りが入り始めたため、今朝のオセアニア市場で一時143円89銭付近の窓開けから始まった今週の世界市場に続き、今朝9時頃から始まった今日の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時143円69銭付近の始値で、今朝9時0分の1分間の値動きの中で瞬時に記録した一時143円75銭付近が今日の日本市場の円の安値でドルの高値となり円相場が上昇した。

今朝のニュースでは、日本政府の赤沢亮正経済財政・再生相が、「為替は、加藤勝信財務相と米国政府のスコット・ベッセント財務長官で緊密に議論していく」と発言したと英国ロイター通信 (Reuters) などが報じたことが市場で話題になり、海外ヘッジファンドなどの投資系が第二次ドナルド・トランプ米国政権による円安批判の経緯から円安是正予想の円買いドル売りを仕掛けたことなどで、今朝10時39分頃にドルに対し円相場が一時142円25銭付近に上昇した。

また、日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の植田和男総裁は、今朝の衆院予算委員会で、米国関税政策について、「経済・物価をめぐる不確実性が大きく高まる」と発言し、「経済・物価・金融情勢を点検し、適切に政策判断をする」と述べていた。

しかし、先週末に日本企業の主要取引先を含む米国主要株価三指数が揃って高値で引けていた株価影響では、今日の東京株式市場でも日経平均株価が上昇し、プラス圏の推移を続けたため、日米株価上昇時のリスク選好のリスクオンでは低リスク通貨の円売りも入ってドルは円相場で午後14時13分頃に一時143円27銭付近に反発し、午後15時30分頃に今日の日経平均株価は3万3982円36銭付近の終値をつけ、前営業日比396円78銭高の+1.18%で大引けした。

一方、ドナルド・トランプ米国大統領が「半導体への関税は遠くない将来に発動」と発言し、世界的な安全資産の米国債の買い戻しなども入っていた影響では、時間外の米国債券市場では、今朝は一時4.50%付近だった米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.45%台に下げた一方で、今日の国内債券市場では新発20年物の日本国債の利回りが前営業日比で+0.135%の一時2.44%付近に上昇し、2004年8月以来の高利回りになるなど、明日15日の入札を控えた持ち高を調整の利回り上昇の影響もあり、午後からの欧州市場と夕方からの英国ロンドン外国為替市場の参入ではドル売りで欧州ユーロや英国ポンドが買われた外貨影響が対ドル円相場に波及したほか、債券利回りを受けた日米金利差縮小時の円買いドル売りも入り、午後16時2分頃にドルは円相場で一時142円23銭付近と、今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、今日の夕方の欧州主要株価指数の独DAX (Deutscher Aktien-indeX) や英国主要株価指数の英FTSE (Financial Times Stock Exchange) が揃って上昇して始まった影響では、日米欧英株価上昇時のリスク選好のリスクオンによる低リスク通貨の円売りの抵抗も入り、対ドルの円相場は143円台に反落した。

このため、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は143円7銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の142円68銭付近の前東京終値比で約39銭の円安ドル高になった。

今夜この後の米国市場では、重要度の高い最新米国経済指標の発表予定はないものの、次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) 高官の発言予定などがあり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、26時に次回のFOMC投票権を持つFRBのクリストファー・ウォラー理事の発言予定などを控えている。

また、米国株式市場でも、今夜21時頃から米国金融グループのゴールドマン・サックス (The Goldman Sachs Group Inc.) の決算報告予定などがあり、世界の株式市場と債券市場やコモディティ市場などの為替相場への影響や、米国相互関税ディール交渉を含めた政治影響に加えて世界情勢と要人発言などのファンダメンタル分析向けのニュースは、テクニカル分析と共に世界のFXトレーダー達の値動き予想材料となっている。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は162円91銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の162円17銭付近の前東京終値比で約74銭の円安ユーロ高であった。

主な要因は、日米欧英株価上昇に伴う低リスク通貨の円売りの影響で、欧州ユーロや英国ポンドが買われたほか、ドルに対する欧州ユーロ買いや英国ポンド買いの外貨影響も円相場に波及した。

そのため、英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は188円31銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の186円36銭付近の前東京終値比で約1円95銭の大幅な円安ポンド高であった。

また、ユーロドルも、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.1388ドル付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の1.1367ドル付近の前東京終値比で約0.21セントのユーロ高ドル安であった。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025年4月14日の日本時間(JST / Japan Standard Time)の19時31分(チャート画像の時間帯は英国夏時間 (BST / British Summer Time / JST-8) の英国ロンドン外国為替市場時間の11時31分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。なお、米国市場は2025年3月9日から11月2日まで米国夏時間 (DST / Daylight Saving Time / JST-13) に日本との時差が1時間短縮に調整されており、欧州英国市場も2025年3月30日から10月26日まで英国夏時間のサマータイム (BST / British Summer Time / JST-8) に時差調整されたことには注意が必要である。

通貨ペア JST 19:31の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 143.19 〜 143.21 +0.51 (円安)
ユーロ/円 1.1387 〜 1.1389 +0.0020 (ドル安)
ユーロ/ドル 1.1368 〜 1.1370 +0.0339 (ドル安)
英ポンド/円 188.71 〜 188.77 +2.35 (円安)
スイスフラン/円 175.07 〜 175.13 +0.17 (円安)
豪ドル/円 90.61 〜 90.65 +2.00 (円安)

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