マーケットコメント:小型株に期待?小型株と大型株のリターンを徹底比較

2024年9月11日
大型株と小型株の価格変動比較!

 

東西FXマーケットコメント – 2024年9月11日

文/宇佐美幸也 – 東西FXリサーチチーム

大型株と小型株の価格変動比較!

上記のチャート「Curvoより」はS&P500とRussel2000の2005年1月から2024年7月までのパフォーマンスを示している。

Russel2000とは、米国株式市場に上場している銘柄のうち、時価総額の小さい株式で構成されたインデックスである。このインデックスの動向は小型株全体のトレンドを示しており、小型株に投資する人にとっては非常に重要な指標であると言える。

そんなRussel2000だが、上記のチャートをみればわかるように、2019年以前はS&P500とほぼ同じようなパフォーマンスをしている。ところが、コロナショック以降、S&P500とRussel2000のリターンは大きく乖離している。

次の図は、Russel2000とS&P500の年率平均リターンを比較した表である。この表を見ても、特に2019年以降を中心に、S&P500の方が高いパフォーマンスをしていることがわかる。

Russel2000とS&P500の年率平均リターンを比較した表

(Curvoより)

これらを踏まえると、歴史的には大型株の方がパフォーマンスは良かったと言えるだろう。

一方で、現状FRBによる利下げサイクル突入の予測やテックセクターから他セクターへの資金流入など、ファンダメンタル的には小型株に有利な条件が揃いつつある。この状況で、小型株と大型株のリターンがどうなるのか要注目である。


Russel2000テクニカル分析〜値動きと今後のトレンド〜

以下の図は2024年以降の小型株の代表指数であるRussel2000のチャートを示したグラフである。

この図を見ると、Russel2000は年明け以降、緩やかな上昇トレンドをしている一方で、直近は20日移動平均線を下抜けし、75日移動平均線にぶつかっていることがわかる。

MACDを見ても下落トレンドであることが見て取れる。もし、このまま75日移動平均線を下抜けすることがあれば、長期的な下落トレンドへの転換となる可能性もある。

一方で、ファンダメンタル的には9月FOMCでの利下げが確実視されており、小型株に有利な状況が整いつつある。このように、Russel2000は今、長期トレンドの分岐点にいると言え、今後の動向は特に注視する必要があるだろう。

年明け以降、緩やかな上昇トレンド

(Investing.comより)


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