マーケットコメント:インフレ懸念は後退?8月の米CPI結果を徹底解説!

2024年9月12日
アメリカ・消費者物価指数(CPI)08月

 

東西FXマーケットコメント – 2024年9月12日

文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム

米CPI結果は予想通り!インフレ再燃懸念は後退?

上記の図は9月11日に発表された米国CPIの数値「Yahoo Financeより」を示している。

結果は概ね予想通りであり、前月比で0.2%、前年比では予想より0.1%低い2.5%となった。一方で、食品やエネルギー分野を除いたコアインフレーションで見ると、前月比予想0.2%に対して0.1%高い0.3%、前年比予想3.2%に対してはそれに準ずる結果となった。

2023年以降のFRBによる度重なる利上げにより、2023年末以降インフレは抑制の一途を辿っている。8月CPIの結果を受けて、今月以後、改めてFRBは金利の標準化も目的に含めた金融引締政策の緩和に動く可能性が高くなったと言えるだろう。


原油市場テクニカル分析〜値動きと今後のトレンド〜

以下の図は2024年4月以降の原油先物のチャートを示している。原油を含めた商品先物はインフレ、および金利と密接したつながりを持っている。

この図を見ると、原油は2024年4月以降下落トレンドに入っていることがわかる。

原油も含めた商品先物はインフレに強い性質を持っている。8月も含めた年明け以降、インフレが抑制されてきた現状を鑑みれば、この下落は当然の動きと言える。

テクニカル分析の観点でも、75日の長期移動平均線も含めてすべて下向きになっており、明確な下落トレンドに入っていると言えるだろう。

突発的な地政学リスクによる予想外の高騰は考えられるものの、インフレが抑制されている現状では、今後近いうちでの上昇トレンドへの転換は想定しにくい。長期的には下落トレンドの継続、もしくは方向感に乏しいレンジ相場となる可能性が高いだろう。

原油市場テクニカル分析〜値動きと今後のトレンド

(SBI 証券より)


注意:

本ウェブサイトに記載されている全ての情報またリンク先を含めた情報は、情報提供を目的のみとしており、取引投資決定、及びその他の利用目的のために作成されたものではありません。取引投資種、外国為替取引業者の選択、売買価格投資等の全ての最終決定については、利用者ご自身のご判断において行われるようお願い致します。

当社は、当サイトに掲載した情報によって万一閲覧者が被った直接・間接的に生じた損失に関して一切責任を負わないものとします。また、当社および当社に情報を提供している第三者は一切責任を負うものではございませんので ご了承ください。万が一、当サイトの提供情報の内容に誤りがあった場合でも、当社は一切責任を負いません。当社はこのウェブサイトの掲載内容を予告なしに変更または廃止することがございますので、あらかじめご了承おきください。