マーケットコメント:FRBが0.5ptの利下げを決定!為替への影響は?

2024年9月19日
マーケットコメント:FRBが0.5ptの利下げを決定!為替への影響は?

 

東西FXマーケットコメント – 2024年9月19日

文/宇佐美幸也 – 東西FXリサーチチーム

FRBが0.5pt利下げを決定!為替への影響は?

9月19日にFOMCでFRBから政策金利を0.5pt引き下げるとの発表があった。

これまでFRBは政策金利を5.5%で長い間据え置いていた。今回の引き下げによって、政策金利は5.0%となり、市場では今後の利下げサイクルへの期待がさらに膨らむこととなった。

NHKによれば、FRB議長であるパウエル氏は会見で、この大胆な利下げに踏み切った要因として二つの項目を挙げたとのこと。一つはインフレ率が目標である2%へ着実に落ち着いてきていること、二つ目はこれまでの強い金融引締によって、FRBのもう一つの命題である労働者市場が減衰していることである。

Bloomberg Newsによれば、SEI InvestmentsのFixed Income Portfolio Managerであるショーン氏は、FRBは0.5ptの利下げによって市場へ明確なサインを送ったと指摘した。この大規模な利下げによって、為替市場では一気にドル安が進行し、ドル円は一時的に140円台まで下落した。ただし、パウエル氏の会見での発言が今後の利下げへは消極的であると受け取られたため、ドル円はその後142円後半まで反転上昇した。

市場は年内に追加で0.5%の利下げを織り込んでいるものの、パウエル氏の会見を踏まえると、年内の追加的な利下げサイクルの継続には、依然として不透明が漂っている。


ドル円テクニカル分析〜値動きと今後のトレンド

上記の図はドル円の1時間足チャートである。

この図を見ると、ドル円は政策金利発表直後には大きく下落しているものの、その後一転して上昇していることがわかる。一時は140円台まで下落したものの、現在は143円台まで回復しており、非常にボラティリティの高い相場となっている。

テクニカル分析の観点でも、75日移動平均線は上向きに転じ、かつ直近の抵抗価格である142.8円のラインを上抜けている。よって、ドル円は短期的に上昇トレンドが継続することが予測される。

MACDを見ても上昇トレンドを否定する材料は見られず、RSIもまだ67前後と、売られすぎとは言えないレベルに位置している。

ファンダメンタル的な観点でも、パウエル氏が今後の利下げへ慎重な姿勢を見せたことは、ドル高となる十分なカタリストであると考えられる。よって、短期的な上昇トレンドの継続する確率はかなり高いだろう。


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