マーケットコメント:中東地政学リスク増大!S&P500や為替への影響は?

2024年10月03日
中東地政学リスク増大!S&P500や為替への影響は?

 

東西FXマーケットコメント – 2024年10月03日

文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム

東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。

本日は、高まりつつある中東の地政学リスクについて、S&P500と為替の動向と組み合わせて詳細に解説します。メインテーマは中東の地政学リスク増加とそれを懸念した米国株式市場の大幅下落。

中東地政学リスク上昇!S&P500は大幅下落!

ここ数日、イスラエルとイランの間で地政学リスクが急増している。

10月1日、イランはイスラエルに対して200発のミサイル攻撃を行った。これはここ数日のイスラエルによるイランの首都、レバノンへの攻撃に対する報復行為であるとのこと。

Bloomberg Newsによれば、イスラエル首相のネタニヤフ氏は、安全保障閣議にて、イランの攻撃を大きな過ちと指摘し、イランは大きな代償を支払うことになると警告した。

10月2日、S&P500はリスクオフ懸念から大幅に下落。VIXも大きく上昇し、一時20.7をつけた。為替市場では、対リスクオン通貨ベースでドル高が大きく進行し、リスクオフの動きを見せた。

米国大統領選挙も直前に控えており、この中東地政学リスクの高まりも合わせて考えると、マーケットは短期的に大きく乱高下することが予測される。10月は元々、マーケットのボラティリティが大きくなりやすいことで知られている。よって、上記のリスクファクターによる市場の乱高下は要警戒である。

VIX先物テクニカル分析〜値動きと今後のトレンド〜

以下の図はVIX先物の日足チャートである。これを見れば、VIXは9月に入ってから緩やかな上昇トレンドになっていることがわかる。

75日移動平均線は上向きになっており、直近では25日移動平均線が重要なサポートとなっている。

オシレーター指標を見ると、RSI、MACD共に今後のトレンドを示唆するようなシグナルは出していない。

ファンダメンタル的観点で見れば、中東の地政学リスク上昇や米国大統領選挙など、リスクファクターは複数存在しており、この上昇は自然であると言える。

VIXは恐怖指数と呼ばれており、これが上昇すると、投資家のリスク懸念からマーケットがリスクオフに動く可能性は高くなる。よって、VIXの上昇トレンドは投資家にとって大きな懸念事項であり、その動向に注意を払う必要があるだろう。


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