マーケットコメント:ECBとBOEの要人発言!欧州は利下げに積極的?

2024年10月04日
ECBとBOEの要人発言!欧州は利下げに積極的?

 

東西FXマーケットコメント – 2024年10月04日

文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム

東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。

本日は、BOEとECBの要人発言について、その内容とそこから推察される今後の中央銀行の動向を、為替市場に対する影響も踏まえて考察していきます。メインテーマは利下げに積極的な欧州中央銀行と対欧州通貨ベースで堅調なドル。

ECBとBOEの要人発言!ECBとBOEはより利下げに積極的な姿勢か?

10月3日、ECBとBOEの要人からの発言が発表された。

ECBのシュナーベル氏は「成長への逆風を無視できない。労働需要に軟化の兆しが見られる」と指摘し、ハト派的な姿勢を見せた。一方でBOEのベイリー理事は「インフレの抑制が続けば、BOEはより利下げに積極的になるかもしれない」と発言し、こちらも利下げに対して積極的な姿勢を見せた。

Bloomberg Newsによれば、ECBのシュナーベル氏は元々タカ派的な人物として知られており、そのシュナーベル氏がハト派的な発言をしたことで、ECBの今後の利下げ観測はかなり強まったと言える。

現状、英国を含め、欧州は米国に比べて景気が弱い傾向にある。そんな状況の中、各中央銀行が利下げに積極的な姿勢を見せるのはとても自然である。

FRB議長のパウエル氏が11月会合での更なる0.5pt利下げに消極的な姿勢を見せたことも合わせて考えると、ECBやBOEがERBよりも利下げに積極的となり、対欧州通貨ベースでドル高が進行する可能性は容易に想定できるだろう。

ポンドドルテクニカル分析〜値動きと今後のトレンド〜

上記の図(Yahoo Financeより)はポンドドルの日足チャートである。これを見れば、ポンドドルは年明け以降上昇トレンドで推移していることがわかる。

75日移動平均線は上向きになっている一方で、直近では、25日移動平均線を下抜けるという弱気な展開を見せている。

オシレーター指標を見ると、RSIは依然として買い勢力の方が多いことを示している一方で、MACDではMACDラインがシグナルラインを下抜けるデッドクロスが確認されている。

ファンダメンタル的観点で見れば、今朝のBOE要人の利下げに対して積極的な発言や、FRB議長パウエル氏の追加の0.5pt利下げに消極的な姿勢を鑑みれば、ポンドドルではドル高となる展開が予測される。

これらのことから、少なくとも短期的にポンドドルは下落する展開が想定される。それが続くかどうかに関しては、過去サポートラインとして機能している75日移動平均線を下抜けるかどうかが重要になってくるだろう。


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