マーケットコメント:韓国中銀が利下げを発表!アジア経済も不況か?

2024年10月11日
韓国中銀が利下げを発表!アジア経済も不況か?

 

東西FXマーケットコメント – 2024年10月11日

文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム

東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。

本日は、韓国中銀が利下げを発表した件について、その他のアジア中央銀行の動向分析を交えながら、その内容について考察していきます。メインテーマは韓国中銀の利下げから見るアジア経済の動向とエマージングマーケットの株価市場分析。

韓国中銀が0.25ptの利下げを発表!アジア経済は軟化傾向?

10月10日、韓国の中央銀行である韓国銀行は政策金利を0.25pt引き下げると発表した。

韓国銀行は声明にてインフレの軟化、家計負債の増加などについて言及し、外国為替市場におけるリスク緩和、不動産市場が不況に陥っていることなどから、金融引締を緩和していくと発表。8月の声明ではあくまで金融引締継続の姿勢を見せていたため、大きな方針転換であると言える。

直近では、中国の中央銀行である中国人民銀行からも政策金利、預金準備率、住宅ローンの引き下げなどを盛り込んだ大規模な景気支援策が発表された。

このようにアジアの中央銀行でも利下げによる金融緩和政策の発表が相次いでいる。この利下げ路線は欧州やアメリカ、その他の中央銀行の路線とも合致している。

これらを踏まえると、日銀だけが消極的でありながらも利上げ路線をとっていることが際立って映る。こうした金融政策のズレから、8月の日経平均大幅下落のように、日本市場のみでマクロ経済から乖離した現象が起こる可能性もある。

よって、今後の日銀とその他の中央銀行の動向の違いには注意しておく必要があるだろう。

エマージングマーケットテクニカル分析〜値動きと今後のトレンド〜

以下のチャート(ソース:IG.comより)はMSCIエマージングマーケットインデックスのチャートを示している。

このチャートを見れば、2024年以降、それまでのレンジ相場を抜け出して、エマージングマーケットの株価は上昇トレンドに入っていることがわかる。

中でも、直近の上昇は一番大きい。米国株式市場におけるテックセクターからの資金流出などの恩恵もあって、エマージングマーケットや米国以外の株式市場がValuationの観点でより割安で、魅力的になっているのも一つの要因であると思われる。

エマージングマーケットとは発展途上の金融マーケットの総称であり、中国とインドが中心的な存在に位置している。直近、中国の中央銀行から大規模な景気支援策が発表されたことを考えても、エマージングマーケットは今後一層、上昇していくと考えられる。


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