マーケットコメント:米MMFへの資金流入加速!利回り狙いか?
2024年10月25日東西FXマーケットコメント – 2024年10月25日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。
本日は、米国マネーマーケットファンド(MMF)への資金流入が加速している件について、金利などのマクロ環境の影響を踏まえつつ、その概要と拡大の背景を詳しく分析します。メインテーマは拡大するMMFと下落する日経平均。MMFへの資金流入拡大!高利回りへの期待後退せず?
2024年以降、米マネーマーケットファンドへの資金拡大が続いている。 マネーマーケットファンド(MMF)とは、高い格付けの短期金融商品で投資運用を行うファンドのことである。Bloombergによれば、米国MMFへの資金流入は総資産が6兆5100億ドルに達しており、過去最高を更新した。 MMFはここ4年間拡大し続けており、2023年以降には、高い金利もあって、加速度的にその運用額を増やしてきた。 現在のFRB政策金利は5%と非常に高く、MMFに投資するだけで年間5%のリターンを得られる計算である。結果として、元本割れリスクのある株式よりも安定的に運用できる債券への投資需要が増えているようだ。 FRBは追加利下げに慎重な姿勢を見せており、5%という高利回り環境はしばらく続くと予測されている。この場合、MMFへの資金流入はさらに拡大するだろう。この傾向が続けば、MMFの資産運用額が7億ドルに達するのも時間の問題となりそうだ。日経平均テクニカル分析〜現在の値動き分析と今後のトレンド予測
上記のチャート(Yahoo Financeより)は日経平均の日足チャートを示している。
この図を見れば、10月に入って以降、日経平均は下落基調にあることがわかる。
テクニカル分析の観点で見ると、75日移動平均線は若干下向きになっているものの、移動平均線が収束しつつあり、方向感に乏しい相場であると言える。MACDではデッドクロスが確認されており、短期的には下落する可能性もある。
ファンダメンタル的な観点で言えば、米国選挙前のリスク回避の観点から、一時的にポジションを落とす動きが見られ、実際にVIXも上昇し始めている。これを踏まえると、米国選挙前までは下落&ボラティリティの大きい相場となることが予測される。
日本株式上は米国株式市場と強い相関を持っており、米国株式市場が下落すれば日経平均も下落する傾向にある。よって、日本株市場に投資する場合であっても、米国選挙前の今、相場の大きな下落に注視する必要があるだろう。
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