マーケットコメント:LAの高層ビル価格下落!米オフィス苦境か?
2024年11月19日東西FXマーケットコメント – 2024年11月19日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。
本日は、評価額が大幅に下落している BofA証券のオフィスを例とする米高層ビルについて、米国経済の状況を踏まえつつ、その内容と背景を解説していきます。メインテーマは評価額が大幅に下落している米高層ビルと米国不動産の価格推移。
【11月15日】LAの高層ビル大幅下落!米オフィス苦境か?
11月18日、直近米国オフィス用の高層ビルの評価額下落が騒がれている。
Bloombergによれば、LAにある BofA証券のオフィスビル「BofAプラザ」の評価額が69%下落しているとのこと。このビルはカナダの投資運用会社であるBrook Field Asset Managementが所有しており、55階建てのBofAプラザの評価額は10年前6億5千万ドルだったにもかかわらず、現在1億8890万ドルまで評価額が落ちているのだ。
このように、米国のオフィス街は今深刻な評価損に見舞われている。この背景にはコロナにおけるリモートワークの普及、空室率の増加や不動産金利上昇による借り入れコストの増大などがあると思われる。
このまま深刻な評価損の拡大が続けば、オフィスビルへの投資需要はさらに減衰する可能性がある。特に、ロサンゼルスはかなり深刻な被害を被ることになるかもしれない。
REITテクニカル分析〜REITの現況と今後の推移予測
上記の図(Investing.comより)は米国REITの日足チャートである。
この図を見れば、米国REITは直近上昇トレンドに入っていることがわかる。
テクニカル分析の観点で言えば、25日移動平均線、75日移動平均線は共に上向きで推移しており、現在は75日移動平均線が大きなサポートとして機能している。一方で、MACDは上昇トレンドの続伸を示唆しており、RSIは中立となっている。
ファンダメンタルの観点では、コロナ後の借入コストの増大によりオフィスビルの深刻な評価損はあるものの、データセンターや発電施設などのAI需要によるエネルギーやデータ関連施設の価格は大きく伸びている。
FRBが継続的な利下げに動いていることもあり、もし金利低下に応じて借入コストが低下すれば、米国REITはさらに大きく上昇するだろう。そうだとすれば、いまは絶好の買い場である可能性がある。
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