マーケットコメント:原油生産減速の見通し?トランプ政権の影響は?
2024年11月20日東西FXマーケットコメント – 2024年11月20日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。
本日は、生産の原則が見通しされている原油の動向について、現在のマクロ経済の状況を踏まえつつ、その現況と今後のトレンドについて分析します。メインテーマはトランプ政権と原油の関連性とカナダドルのテクニカル分析。
【11月19日】原油生産減速の見通し?トランプ政権の影響は?
11月19日、直近、原油生産の減速が予測されている。
先日の米大統領戦でトランプ氏が勝利したことで、資源の積極的採掘に賛成するトランプ氏の方針は米国政府の政策に如実に反映されると思われる。にもかかわらず、翌年以降のトランプ政権下で、原油生産の減速が見通しされている。
この背景にあるのは、世界的な原油の過剰生産であると思われる。Bloombergによれば、マッコリーグループは今年末までに生産量が日単位で1390万バレルまで達すると予測しており、この成長ぶりからIAEA(国際エネルギー機関)は世界で1日あたり100万バレル余ることになるのではないかと予想している。
もし、2025年以降生産量が減速するとなれば、トランプ氏の訴えるように、現在でも高騰しているエネルギー価格はますます上昇する可能性がある。そうなれば、世界的にインフレの再燃も懸念され、世界経済がますます停滞する可能性もあるだろう。
カナダドルテクニカル分析〜カナダドルの現況と今後の推移予測
上記の図(Yahoo Financeより)はカナダドル円の日足チャートである。
この図を見れば、カナダドル円は緩やかな上昇トレンドに入っていることがわかる。
テクニカル分析の観点で言えば、25日移動平均線、75日移動平均線は共に上向きで推移しており、現在は25日移動平均線が大きなサポートとして機能している。一方で、MACDやRSIはほとんど中立となっており、この上昇トレンドはかなり緩やかであることがわかる。
ファンダメンタルの観点では、上記の原油生産の減速を前提とすれば、エネルギー価格の上昇はカナダの経済成長にプラスにつながる可能性がある。そうなれば、カナダドルはさらに強く上昇していくと予測される。
ただし、カナダドルはドルとも強い相関があり、FRBが金利引き下げに動いている今、ドルの軟化に並行してカナダドルが売られる可能性もある。このようにカナダドルの先行きは不透明であり、今後とも警戒する必要があるだろう。
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