マーケットコメント:トランプ氏が追加関税に言及!交易停滞は確定か?

2024年11月26日
11月26日、本ページでは、トランプ氏が追加関税に関して行った発言について、その内容と市場への影響を詳しく解説します。

 

東西FXマーケットコメント – 2024年11月26日

文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム

東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。

本日は、トランプ氏が自身のソーシャルメディア上で行った追加関税に関する発言について、マクロ経済の現況を踏まえつつ、その内容と為替市場への影響を分析します。メインテーマは中国、カナダ、メキシコに対する追加関税と中国元の動向。

【11月26日】トランプ氏が追加関税に言及!交易停滞は確定か?

11月25日、トランプ氏が自身のソーシャルメディアにて中国、メキシコ、カナダに追加関税を課す方針を明らかにした。

トランプ氏は自身のSNS「Truth Social」にて、全ての既存の関税に加えて、中国に対して10%の追加関税を課す方針を明らかにした。それに加えて、移民や違法薬物の流入などを理由にカナダやメキシコにも25%の関税を敷く方針であるとのこと。

Bloombergによれば、トランプ氏は「麻薬は主にメキシコを経由して、かつてないレベルで米国に流入している」と強く非難。その上で、中国からメキシコを経由して流れてくる麻薬、フェンタニルの侵入が止まるまでこの関税を実行するという趣旨の発言をした。

トランプ氏は米国大統領選挙に勝利する以前から、関税の強化を一つの方針として強く打ち出している。これらの発言から、「America First」の方針を掲げるトランプ氏による追加関税の実施はマーケットに強く認識されることとなるだろう。

中国元テクニカル分析〜中国元の現況と今後の推移予測

上記の図(investing.comより)はCNHJPYの日足チャートである。

この図を見れば、CNHJPYは堅調な上昇トレンドとなっているのがわかる。

テクニカル分析の観点で言えば、反落したところからまた持ち直して、75日移動平均線は再び上向きに転じつつある。一方で、RSIやMACDなどのオシレーター系の指標は特に特定のトレンドを示唆しているわけではなく、中立を保っている。

ファンダメンタルの観点では、中国経済の先行きが不安視される中、翌年以降のトランプ氏の政権で行われる追加関税などを踏まえると、中国元の先行きは依然として明るいわけではないと思われる。ただし、円も同様にかなり軟化しており、CNHJPYが今後どうなるかは、中国元と円のどちらがより大きく対ドルベースで軟化するかにかかっていそうだ。

これらを踏まえると、CNHJPYの動向には今後とも警戒しておく必要があるだろう。


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