マーケットコメント:ドル円上昇、151円台後半まで到達!!
2024年12月11日東西FXマーケットコメント – 2024年12月11日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。
本日は、151円後半まで上昇したドル円に関して、現在のマクロ経済の状況を踏まえつつ、その背景と今後の動向を分析します。メインテーマはCPI前に上昇するドルとドル円のテクニカル分析。
【12月10日】ドル円上昇、151円台後半まで到達!!
今週、為替市場ではドル円の上昇が進行し、149円台だったドル円は151円後半まで上昇することとなった。
先週以前は円高が進行し、一時は156円台にまで到達していたドル円は直近149円台まで下落していた。しかし、本日に控えるCPIを前にして、ここ数日為替市場ではドル高が進展し、対円ベースでも151円台まで上昇した。
一方で、Bloombergによれば、三菱UFJ信託銀行資金為替部マーケット営業課の酒井基成課長はドル円がここ数日大きく上昇し、陽線が連続した事で、調整が出やすい面があると指摘している。
本日に控えるCPIでは、事前予測では前年同月比で2.7%の上昇という数字が見込まれている。景気の影響を受けやすい食料品やエネルギーを除いたコア指数では前年同月比3.3%の上昇が予測されている。
もし、これらの予測より高い上昇率となれば、インフレ懸念の再燃の可能性がある。そうなった場合には、FRBはますます利下げペースを鈍化させ、さらなるドル高のカタリストとなる可能性がある。逆に、予測以下の上昇率となれば、当初の予測通りのFRBの利下げが織り込まれ、ドル安となる可能性があるだろう。
ドル円テクニカル分析〜ドル円の現況と今後の推移予測
以下の図(Yahoo Finance.comより)はドル円の1時間足チャートである。
この図を見れば、レンジ相場から緩やかな上昇トレンドに移りつつあることがわかる。
テクニカル分析の観点で言えば、75日移動平均線も上向きに転換しつつあり、25日移動平均線から75日移動平均線まで綺麗な上昇トレンドのフォーメーションを形成している。一方で、オシレーター指標に関しては、MACD、RSIともに中立を保っている。
ファンダメンタルの観点では、米国経済は労働市場、企業の業績ともに堅調であり、トランプ政権による規制緩和などの要因によるトランプトレードもあって、米国市場では株高・ドル高が続いている。
本日はCPI、1週間後の17日〜18日にはFOMC、日銀の政策会合を控えている。こうしたカタリストによって、今週〜来週はドル円のボラティリティの拡大が予測されるため、来週末までドル円の動きには要注視である。
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