マーケットコメント:ドル円上昇!1ドル154円を突破し、155円へ!
2024年12月17日東西FXマーケットコメント – 2024年12月17日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。
本日は、ドル円が154円台を突破した件について、マクロ経済の状況を鑑みつつ、その背景と今後のトレンドを分析します。メインテーマは、日銀会合を前に上昇するドル円と、オージードルのテクニカル分析。
【12月16日】ドル円上昇!1ドル154円を突破!
今週月曜日、市場ではドル円が大幅に上昇し、円安が加速している。
今週初めに153円台だったドル円は月曜日に154円を突破し、154.467をつけた。上昇率は3%台まで達しており、対ドルベースで比較すると、主要通貨の中で最も高い上昇率となった。
その背景には、先週の報道で日銀が今月の会合で政策金利の引き上げを見送る方針との報道が出たこと、さらにはトランプトレードによる強烈なドル高などがあると考えられる。ただし、その他のドルストレート通貨は円ほど弱いわけではないため、やはり今月の日銀の金利据え置きに関するニュースが一連の要因であると思われる。
Bloombergによれば、あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジストは155円を大きな節目として指摘しており、野村證券の後藤チーフストラテジストも、FRBと日銀の政策会合の前後でドル円が155円台に到達する可能性について言及している。
今週はFOMCと日銀政策会合などが控えており、ドル円にとって非常に重要な週であると言える。また、ドルは基軸通貨であり、その行末を決めるFOMCは、ドル円だけでなくすべての通貨ペアに影響を及ぼすため、警戒が必要なことは言うまでもない。
オージードルテクニカル分析〜オージードルの現況と今後の推移予測
以下の図(Yahoo Finance.comより)はオージードルの日足チャートである。
この図を見れば、オージードルは10月以降強い下落トレンドとなっていることがわかる。
テクニカル分析の観点で言えば、75日移動平均線は下落の一途を辿っており、25日移動平均線も含めて綺麗に下落フォーメーションを形成している。一方で、オシレーター指標はMACDもRSIも極めて低いゾーンで推移しており、一時的な反発を示唆している。
ファンダメンタルの観点では、直近の経済指標を見ても、米国経済の堅調性は確かである。一方で、軟化している中国経済の影響で豪州経済も依然として堅調であるとはいえず、先行き不透明な状況が続いている状態である。
これらを踏まえると、オージードルが短期間のうちに上昇トレンドに転ずる可能性は低く、現状維持でのレンジ、もしくはさらに安値を切り下げる可能性が高い。オージードルは現在日足レベルでのレジスタンスラインに触れているため、このポイントを突破するかどうか、引き続き注目しておく必要がありそうだ。
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