マーケットコメント:ドル円は157円台へ!日銀会見後に噴き上げ!
2024年12月20日東西FXマーケットコメント – 2024年12月20日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。
本日は、昨日大幅に上昇したドル円に関して、現在のマクロ経済の状況を踏まえつつ、その背景と今後どの動向を分析していきます。メインテーマは上昇するドル円とオージードルのテクニカル分析。
【12月20日】ドル円は157円台へ!日銀会見後噴き上げる!
先日20日、ドル円は大幅に上昇し、154円台から157円を突破し、現在157円台後半で推移している。
昨日行われた日銀の政策会合では政策金利の据え置きが発表され、ドル円は1円ほど上昇。その後、15時半から行われた上田総裁の会見中には、2.5円ほど更に吹き上げた。
この背景には、上田総裁の会見から、日銀の姿勢が市場予想以上にハト派だと受け取られたことがあると考えられる。上田総裁は会見で金利据え置きの要因に関して、「利上げにはもう少しデータが必要」、「米国の次期政権の経済政策による不確実性が大きい」と説明した。
Bloombergによれば、UBS証券の足立正道チーフエコノミストは「記者会見の様子から、1月の利上げできると思うのはかなり難しい印象」との感想を述べた。さらに、この一方的なドル円の上昇に関して、加藤勝信財務相は「投機的な動向も含め為替動向を憂慮しており、行き過ぎた動きに対しては適切な対応を取る」と述べている。
ドル円は現在、上昇から一服し、157円付近で推移している。ただし、今後の日銀動向によっては、ドル円はさらにアップティックし、場合によっては、前回上昇トレンドの高値である162円を突破してくる可能性もあるだろう。
オージードルテクニカル分析〜オージードルの現況と今後の推移予測
以下の図(Yahoo Finance.comより)は、オージードルの1時間足チャートである。
この図を見れば、オージードルは直近かなり急激な下落トレンドに入っていることがわかる。
テクニカル分析の観点で言えば、0.65あたりのサポートラインを突破し、25日移動平均線、75日移動平均線も含めて綺麗な下落トレンドのフォーメーションを形成している。一方で、MACDやRSIはかなり低い位置で推移しており、短期的な反発が来てもおかしくない状態だ。
ファンダメンタルの観点では、足元の中国経済が非常に軟化する中で、中国と密接した経済的繋がりを持つオーストラリアの景気も軟化した状態にある。一方で、昨日発表されたGDPなどを見ても、米国経済は依然として堅調である。
これらを踏まえると、オージードルが短期間のうちに上昇トレンドに回帰するとは考えづらく、直近のサポートラインを下抜けていることも踏まえると、さらに安値を掘る可能性がある。今後とも、オージードルの動向には要注目だ。
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