FX週刊ニュース(8月2週)|米ドル/円:ドル=130円をつけた東京外国為替市場。値動きの大きかった、ドル円相場。

2022年8月08日
FX週刊ニュース(8月2週)|米ドル/円:ドル=130円をつけた東京外国為替市場。値動きの大きかった、ドル円相場。

東西FX週刊ニュース – 2022年8月8日

高田 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米ドル/円:ドル=130円をつけた東京外国為替市場。値動きの大きかった、ドル円相場。
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  • ユーロ/米ドル:ユーロ対ドルで再びパリティか?各国の利上げ政策はどうなる?
  • 英ポンド/米ドル:英ポンド/米ドルは1.20付近まで下値を広げる。週末にも米国の雇用統計を受けて下落。
  • 豪ドル/米ドル:米7月雇用統計は市場予想を大幅に上回る。ドルが売られやすかった1週間。
  • NY原油、ウクライナ侵攻前の水準にまで下落。1バレル90ドル台を記録。
  •             
  • 値動きの大きくなる金相場。原因は利回りと中国経済か?

  • 米ドル/円:ドル=130円をつけた東京外国為替市場。値動きの大きかった、ドル円相場。

週明けの1日朝の東京外国為替市場のドル円相場は、先週末のドル売りが一旦落ちつき、すぐに1ドル=133円台前半まで上昇した。その後、6月の米個人消費支出(PCE)物価が発表。前年比6.8%上昇と40年半ぶりの高水準となり、米利上げペースの鈍化観測が一時後退、ドル買いの動きが強まった。ただ、米景気の先行き悪化が意識され始めるとその後は売り優勢に転じ、終盤は133円20銭近辺に落ち着いた。

2日の東京外国為替市場は、米中の対立への警戒感などから円相場は、一時、2円以上値上がりし、およそ2か月ぶりに1ドル=130円台の前半をつけた。

2日の東京外国為替市場は、アメリカの景気減速への懸念に加えて、ペロシ下院議長が台湾を訪問する見通しだと伝わったことで、米中関係の悪化への警戒感が広がったことで、ドルを売って円を買う動きが急速に強まって、円相場は一時、2円以上、円高ドル安が進み、およそ2か月ぶりに1ドル=130円台の前半まで値上がりした。

5日の朝方発表された7月の米雇用統計は予想に反して非常に好調な内容となり、リセッション(景気後退)懸念が和らいだ一方、連邦公開市場委員会(FOMC)が次回9月の会合で大幅利上げに動く道が開かれた。ドル・円相場は円安が進み、1ドル=135円近辺で取引を終えた。

値動きの大きかった、ドル円相場。専門家によると来週も再び130円台に下がるとの予測もあり、値動きは大きくなりそうだ。

  • ユーロ/米ドル:ユーロ対ドルで再びパリティか?各国の利上げ政策はどうなる?

週明けから、米連邦準備理事会(FRB)が一部で予想されていたほど積極的な利上げを行わないとの見方が広がり、ユーロ/ドルは先週同時間に比べて、0.3%高の1.026ドルをつけ、再びパリティに近くなってきている。

最近落胆した米国のPMI は、先週の米国の国内総生産 (GDP) に加わり、米国の経済不安を表し、米ドルを押し下げた。同じ方向に、FRB のジェローム・パウエル議長がタカ派の勢いが尽きつつあるという間接的なシグナルを発している可能性があるためである。

今週ユーロ/米ドル:は1.0170 前後で取引されて、再びパリティに近づいてきている。市場の専門家は、アメリカとヨーロッパ諸国の経済が不安定な中、今後の各国の政策がどうなるのかに注目をしています。FRB が積極的な引き締めを延長する十分な余地があり、さらに、複数の FRB 当局者が現在のユーロドル相場について懸念を表明していることを考慮すると、その結果、9月には更なる利上げが行われそうだ。

一方、欧州中央銀行は、今年と来年のこれ以上の景気後退の可能性は低いと考えており、慎重な引き締めに固執している。

  • 英ポンド/米ドル:、英ポンド/米ドルは1.20付近まで下値を広げる。週末にも米国の雇用統計を受けて下落。

週明けの1日、東アジアの地政学的リスクが意識され、英ポンド/米ドルは1.20付近まで下値を広げた。同水準からその後買い戻されたものの、戻りは鈍く取引一巡後は上昇幅を削った。特に、 英ポンド/米ドルはイングランド銀行(BoE)が今年10-12月期にリセッション入りするとの見通しを示したことも相場に影響を与えたと思われる。

その後は比較的安定した相場が続き、最終日5日には7月の米雇用統計が発表。7月の米雇用統計は予想に反して非常に好調な内容となり、リセッション(景気後退)懸念が和らいだ。結果的に、 英ポンド/米ドル は、米国の雇用統計を受けて下落。価格は 7月14日の安値1.20261 から上昇し、1.2006 付近を下回りましたが、1.2000 レベルを下回ることはなかった。そのサポートと、米国取引の早い段階での米国株式市場の反発により、一部の取引が圧迫され、価格が 1.2062 付近と先週の金曜日のスイング安値に押し上げられた。

  • 豪ドル/米ドル:米7月雇用統計は市場予想を大幅に上回る。ドルが売られやすかった1週間。

今週オーストラリア相場は比較的落ち着いたスタートであり、5日には米7月雇用統計が発表。米7月雇用統計は市場予想を大幅に上回る結果となり、米国の過度な景気減速(リセッション)懸念が後退。米大幅利上げ期待が再び高まり、市場のリスク心理を安定(リスクオンに近い中立)させている。これにより 豪ドル/米ドルを中心にドルが売られやすい状況となった。

来週、10日(水)に米7月CPIの発表が控えている。米国の雇用が良かったため、次はインフレ動向を見極めたいとの心理が働きやすい。

これらの影響から、米ドル/円を中心にクロス円は「底堅い動きとなるものの、上値を大きく伸ばすとまではいかない」と専門家は予想している。

警戒材料もあり、中国が台湾周辺以外でも軍事演習を行っていること、ウクライナのサポリージャ原発に砲撃があったこと。どちらも、今すぐに市場のリスク心理を悪化させるものではないが、一歩間違うと大事となる可能性を秘めているだけに、気にしながら取引を進めていきたい。

  • NY原油、ウクライナ侵攻前の水準にまで下落。1バレル90ドル台を記録。
                         

3日、米ニューヨーク商業取引所で、原油価格の指標となる「米国産WTI原油」の先物価格が下落した。終値として、ロシアがウクライナに侵攻する前の2月以来、約6カ月ぶりの安値をつけた。米国の原油やガソリンの在庫が市場予想に反して増え、景気減速懸念が高まり値下がりにつながり、終値は、1バレル=90.6ドルだった。

同日3日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した統計で、原油とガソリンの在庫が増えた。レジャーシーズンで市場は在庫減少を予想していた。

また、有力産油国でつくる石油輸出国機構(OPEC)プラスが3日、増産計画を協議し、9月に前月より日量10万バレル分増量することで合意した。世界の石油需要は1日あたり約1億バレルで、増産幅が小さいことから、価格に大きな影響は出なかった。

  • 値動きの大きくなる金相場。原因は利回りと中国経済か?

中国の人民元が対ドルで下落基調にあることで金相場は比較的値動きが大きくなっている。

金先物はここあまり良くない動きが続いており、金利上昇が足を引っ張っているためと考えている専門家は多い。最近の投資家は、通常なら金に殺到するリスク回避のマネーは目下、米国債へと向かっている。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げで、利回りが上昇しているためだ。

一方、中国も金相場に大きな影響を与えているとも考えられており、世界の個人向け金販売で中国消費者は全体の約3分の1を占めており、人民元安によって購買力が落ちていることが原因と思われる。

今週の経済指標カレンダー
時間 経済指標(イベント) 通貨 重要度
月曜日 – 2022年8月8日
08:50 季節調節済み経常収支 JPY
08:50 経常収支(季節調整なし) (6月) JPY
12:00 予想インフレ率 (前期比) NZD
14:45 季節調整なし失業率 (7月) CHF
14:45 季節調整済み失業率 (7月) CHF
火曜日 – 2022年8月9日
07:45 電子カード小売り販売数 (前月比) (7月) NZD
08:01 BRC小売売上高 (前年比) (7月) GBP
09:30 Westpac消費者信頼感指数 (8月) AUD
10:30 NAB企業信頼感指数 (7月) AUD
21:30 非農業部門生産性 (前期比) (Q2) USD
21:30 単位労働コスト (前期比) (Q2) USD
水曜日 – 2022年8月10日
01:00 EIA短期エネルギー見通し USD
02:00 3年物中期米国債入札 USD
05:30 米国石油協会 週間原油在庫 USD
10:30 消費者物価指数 (前月比) (7月) CNY
10:30 消費者物価指数 (前年比) (7月) CNY
10:30 生産者物価指数 (前年比) (7月) CNY
15:00 消費者物価指数 (前月比) (7月) EUR
17:00 消費者物価指数 (前月比) (7月) EUR
21:30 コア消費者物価指数 (前年比) (7月) USD
21:30 コアCPI (前月比) (7月) USD
21:30 消費者物価指数 (前月比) (7月) USD
21:30 消費者物価指数 (前年比) (7月) USD
23:30 原油在庫量 USD
23:30 クッシング原油在庫 USD
木曜日 – 2022年8月11日
1日中 日本 – 山の日 祝日
02:00 10年物中期米国債入札 USD
03:00 月次連邦財政収支 (7月) USD
08:01 RICS住宅価格指数 (7月) GBP
17:00 IEA月次報告 USD
20:00 OPEC月次報告 USD
21:30 コアPPI (前月比) (7月) USD
21:30 失業保険申請件数 USD
21:30 生産者物価指数 (前月比) (7月) USD
22:15 中国新規借入 CNY
金曜日 – 2022年8月12日
07:30 製造業購買担当者景気指数 (7月) NZD
15:00 企業投資(四半期比) (前期比) (Q2) GBP
15:00 国内総生産 (前年比) (Q2) GBP
15:00 国内総生産 (前期比) (Q2) GBP
15:00 国内総生産 (前月比) GBP
15:00 鉱工業生産 (前月比) (6月) GBP
15:00 製造業生産 (前月比) (6月) GBP
15:00 月次GDP(対前3ヶ月) GBP
15:00 貿易収支 (6月) GBP
15:00 非欧州連合貿易収支 (6月) GBP
15:45 消費者物価指数 (前月比) (7月) EUR
15:45 フランスHICP (前月比) (7月) EUR
16:00 スペイン消費者物価指数 (前年比) (7月) EUR
16:00 スペインHICP (前年比) (7月) EUR
18:00 鉱工業生産 (前月比) (6月) EUR
21:00 NIESR 月次GDPトラッカー GBP
21:30 輸出価格 (前月比) (7月) USD
21:30 輸入物価指数 (前月比) (7月) USD
23:00 ミシガン消費者信頼感見込み最終 (8月) USD
23:00 ミシガン大学消費者信頼感指数 (8月) USD
土曜日 – 2022年8月13日
01:00 WASDEレポート USD
02:00 ベーカー・ヒューズ社のリグ・カウント USD
02:00 ベーカーヒューズ社発表の米石油採掘リグ稼働数 USD
04:30 米国商品先物取引委員会 英ポンド
投機的ネットポジション
GBP
04:30 CFTC原油の投機的なネットポジション USD
04:30 米国商品先物取引委員会 金
投機的ネットポジション
USD
04:30 米国商品先物取引委員会 Nasdaq 100
投機的ネットポジション
USD
04:30 米国商品先物取引委員会 S&P500 
投機的ネットポジション
USD
04:30 米国商品先物取引委員会 豪ドル
投機的ネットポジション
AUD
04:30 米国商品先物取引委員会 円
投機的ネットポジション
JPY
04:30 米国商品先物取引委員会 ユーロ
投機的ネットポジション
EUR
未定 HIA新築住宅販売戸数 (前月比) AUD


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