前回のレッスンでは、トレンドの方向性、反転やモメンタムを分析する際に役に立つテクニカル指標について学びました。このレッスンでは、トレンドの総合的な強度を測定する際に使用する非常に役に立つテクニカル指標について学びます。
ADXとは、英語のAverageDirectionalMovementIndexの略であり、日本語で平均方向性指数と呼ばれています。ADXは、トレンドの総合的な強さを測定するために特に役立つテクニカル指標です。強いトレンドの方向に従って正確に取引をすることで、リスクを軽減し、利益を得る確率を高めることができます。
ADX指標が非常に役立つもう一つの理由は、市場における売り手と買い手の強度の表示です。ADXの計算は、通常14日間を通じた移動平均の価格の範囲に基づいています。しかし、ADXはどの時間枠でも確認することができます。
ADX指数には、0から100までの数値で表示されている3つの異なる線があります。ADX線と2つの方向性指数線 (+DIと-DI)が表示されます。
ADX指標の値は、最強かつ最も収益性が高い傾向を把握するのに役立ちます。また、ADX指標の値は、トレンドや非トレンドの状態を区別するためにも重要です。
下の例で、異なるトレンドの強さを見てみましょう。
まず、上図の表を見てみましょう。ADX線が40以下から50近くまで上昇しています。従って、オレンジ色で強調表示された部分は強いトレンドを示していることが分かります。
次に下図のチャートを見てみましょう。ADX線が50の域に上昇した際に、強いトレンド(下降)が形成されています。一方、黄色で強調された部分は、弱いトレンドまたは市場でほとんど動きがないことを表しています。この期間中、下図のチャートからADX線はわずか18と40の範囲だけ移動したことが分かります。ADX線が50レベルを超えて上昇する場合、これは非常に強いトレンドであると考えられます。以下のチャートの赤色で強調表示された部分は、ADX線が40と80の間で移動したので、非常に強いトレンドを示しています。以下の例では、非常に強い上昇トレンドが形成されたことが確認されます。
ここまで、+DIは買い手の強さを表し、-DIが売り手の強さを表すことを学んできました。さて、ADX指標では、トレンド形成の可能性がある時期を+DIと-DIが交差さら見ることが予測することができます。以下の例を見てみましょう。
上昇トレンドシグナル
+DIが-DIを下から上に抜けた場合、これは市場での買い手の数が増加し、売り手の数が減少していることを意味します。強気市場が形成される可能性があるので、通常この交差点は買いサインを示します。右下のチャートでは、+DIが–DIを下から上に抜けたとき、上昇トレンドが形成されていることがはっきりと分かります。
下降トレンドシグナル
-DIが+DIを下から上に抜けた場合、これは市場での売り手の数が増加し、買い手の数が減少していることを意味します。弱気市場が形成される可能性があるので、通常この交差点は売りサインとして考えられています。右下のチャートでは、-DIが+DIを下から上に抜けたとき、下降トレンドが形成されていることがはっきりと分かります。
では、以下のチャートでADX指標について学んだすべてのことをまとめてみましょう。+DI (買い手) が-DI (売り手)を下から上に抜けた場合、上昇トレンドが(緑色で表示)形成され、買いシグナルが 発生したことが分かります。-DI (売り手) が+DI (買い手)を下から上に抜けた時、下降トレンドが(赤色で表示)形成され、売りシグナルを示しています。さらに、ADX線が40のレベルを超える場合(青色で強調表示)、上昇トレンドまたは下降トレンドが強いことが分かります。
これまでに、最も一般的に使用される4つのテクニカル指標について学びました。これらの指標は、いつ強気市場や弱気市場になるか、いつ買い過ぎ相場または売り過ぎ相場であるか、トレンドがどれくらい強いか、売買の注文をするのに最適な時期を理解するのに役立ちます。
東西FXのFX塾センターの最後のレッスンまであと一歩です!
最後のレッスンでは、様々なテクニカル指標を組み合わせることがなぜ重要であるかについて学びます。