「東西FXリサーチ」カナダドル高予測もやや緩む展開
2021年8月05日文/安藤麻矢 – 東西FXリサーチチーム
カナダドル高予測もやや緩む展開
米ドル/カナダドルは、ヨーロッパセッションの前半を通じて穏やかな負のバイアスで取引され、1.2520-15エリア付近の毎日の安値近くで最後に取引された。 前日の双方向の価格変動に続いて、木曜日に同ペアは下落し、今のところ、4日連続の連勝を記録している。原油価格の低迷がそれ以上の損失を制限に歯止めをかけたが、抑制された米ドル需要が、多少同ペアに圧力をかけた重要な要因として見られた。
米ドルは、FRBのリチャード・クラリダ副議長のタカ派のコメントをきっかけに、前日の1か月ぶりの安値付近からの堅調な跳ね返りを必死で試みた。クラリダ氏は、数ヶ月の労働市場の推移に応じた、今年後半または2022年初頭に債券購入を漸減の可能性を示唆した。
同氏はさらに、2022年後半に利上げの条件が満たされる可能性があり、投資家に政策引き締めの可能性のあるタイミングを早めることを余儀なくされたと付け加えた。これは、米国債利回りのフォロースルーの上昇から明らかだが、株式市場を取り巻く一般的にポジティブなトーンは、安全な避難所のグリーンバックのゲインを抑えた。
原油価格は需給改善による下落リスクが高まっており、 カナダドルへの影響が懸念される。投資家は、COVID-19症例の急増が世界的な景気回復を阻害し、燃料需要を制限し、それがブラックゴールドを圧迫する可能性があることを引き続き懸念している。三菱UFJ銀行が7月30日に発表した為替レポートによると、7 月にかけてのカナダドル安により、積み上がっていた投 機筋によるカナダドルのロング大幅に縮小し たため、再びロングの造成余地ができており、当方のカナダ ドル高の予想をサポートすると述べている。また、対円では年内に再び 90 円大台乗せの可能性もあると予測している。ただし、原油価格の下落や円の持ち直しも相まって、来年以降の大台 維持は容易ではなく、やや緩む展開を見込むとも述べている。
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